「あ、ぁ……っ」
薄暗い部屋の中で、機械音が鳴り響く。
こないだ旦那に内緒で買った、小さなピンクローター。
結婚して半年。
共に暮らし始めて1年。
時間が経つほどに回数の減ったセックスに、少なからず不満を抱いていた。
かといって、自分から積極的に誘うこともできなかった。
「んっ……!」
自分の声が耳をくすぐる。
過去の情事を思い出しながら、ローターを浅く、深く、刺激に波をつけるように動かしていく。
目を閉じて、あと数時間後には帰宅するであろうあの人のモノを想像する。
「あ、ああぁ……っ!」
快感に、思わず腰が浮いた。
こんな風に1人で慰めている自分が、少しだけ後ろめたい気持ちだった。
「んっ、あっ……あぁっ!」
小さく、絶頂を迎える。
けれど足りない。
こんなものでは足りない。
荒い呼吸を整えて、自分の乳房に触れてみる。
あの人が求めたように、激しく、優しく、もっと深く。
もどかしくて、シャツを捲りあげた。
「んっ……はぁ……」
興奮した乳首に指を這わせる。
気がつけばその指は自分のものではないかのように、自身を慰めていた。
クリトリスを擦り、自身の指で中をまさぐる。
けれど思ったような快感が得られず、私は何かもっと自分自身を満たす何かを探していた。
何か、何か……
自慰に
「……ただい、ま」
微かに耳へ届いた声に驚愕する。