不倫・禁断の恋

介護にかこつけて

月に2回、義母のお願いで義父の介護を手伝う。

手伝うと言っても、特にすることはない。

義父は起きている時もあるけど、大半の時間は寝てる状態。

起きてても、何の反応もないけど。

義父の介護内容はオムツを変えて、体を拭いて、決まった時間に体位交換するだけ。

義父は胃ろうだから、食べさせる必要はない。

普段は義母と3人の家政婦さんが交代でやってるけど、月に2回義母を含めた皆を休ませるために私が介護の手伝いに行く。

でも私1人がするわけでなくて、義妹がお金を出して雇ってくれてる男性介護士さんと一緒に義父のケアをしてる。

美空みくちゃん、明日はお願いしても大丈夫?」

義母から私のスマホに連絡が来る。

「大丈夫ですよ。明日はゆっくり楽しんできてくださいね」

私はそう返してから、通話を切った。

「明日、行くのか?俺の親父だからな?ちゃんと面倒みろよ?」

私の夫で義父と義母の実子のみなとが偉そうに言う。

普段何もしないくせに、言うことだけはご立派だ。

私は無視して、自室へ戻ろうとした。

「聞いてるのか?返事は?」

相変わらず偉そうな口調で湊が言ってくる。

「心配なら、あんたが行けば?お義父さんが倒れてから、入院中もろくに見舞いすらしたことないくせに」

私は湊の顔を見ないで、冷ややかに返した。

「お、俺はうつだから病院とかは精神的に負担なんだよ。それに親父の弱った姿を見たら、余計にうつ病が悪化するかもしれないだろ?」

湊はいつもの「俺はうつ病だから~」の言い訳を始める。

「悪化も何も、あんたと義姉さんは実家に近づくなと言われてたんだったね。ごめんね。忘れてた」

まともに相手にするのも面倒で、私はそう言うとさっさと自室へ戻った。

「ちょっと!聞いてるのか?俺はうつ病なんだぞ?そんな態度をとられたら、俺のうつ病が悪化するだろ?」

私の部屋のドアの前までついて来た湊が、部屋の外でワーワー喚く。

うるさいので私はイヤホンをしてパソコンの電源を入れてから動画を見始めた。

ドアを叩く音が微かに聞こえるけど、無視。

湊が無理に部屋に入ってくることはない。

前に実行した時に、1度私から投げ飛ばされてるから。

動画に夢中になってるうちに、湊の存在なんて忘れた。

1時間ほどしてイヤホンを耳から外すと、部屋の外は静かになってた。

リビングにいるのかもしれないし、浮気相手に慰めてもらいに行ってるのかも。

好きにすればいい。
………

………

………

1 2 3 4 5
RELATED NOVEL
幸福を運ぶカワイイ私のセフレ君 不倫・禁断の恋

幸福を運ぶカワイイ私のセフレ君

94 views 作・愛島 澄人
官能小説が無料で読める ちょっとエッチな子猫たん
カワイイ弟のような若者に一目惚れ 「こんばんわ、野々村さん、今日はこの後、お時間空いてますか?」 そう言って、ある一人の若者がいつものように屈託のない笑顔で今日も声をか …

POSTED COMMENT

  1. blank ヒカンキン より:

    うつ病への嫌味が長すぎです。不快です。前半までただの愚痴でしたし、相手が出るまで時間掛かるし全然エロくありませんでした。相手が元ヤンってところもなんかいまいちでした。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。