しかし、その手は甲で撫でるだけでは物足りなかったのか
今度は手の平をピッタリとお尻に押し当ててゆっくり揉みはじめた。
こうなると、勘違いでもなくカバンでもなく、間違いなく故意的だ。
図々しい奴!むっとしたのも束の間、彼女に少しの好奇心が湧いてきた。
このまま黙っていたらずっと触ってくるのかな…と。
(夕べ見た、エロ動画のせいだろうか??)
もし今の状態を見た誰かが助けてくれて、か弱い私に王子様が…な~んてストーリーがあればそれもアリかも。
出来ればかっこいい男性がいいなぁ♪などと呑気に考えている女性を、
手の持ち主は、抵抗しない女だと認識したのだろう。
今までの恐る恐るといった動きから一転し大胆にスカートの中へ侵入してきた。
さすがにこれは、と彼女も緊張に体をこわばらせる。
肌に直接触れられた事で急に
“痴漢に襲われている”
という現実に恐怖でいっぱいになってしまった。
手は下着の上から、触れるか触れないかというギリギリの所で
割れ目の中心の筋に沿うように擦り始めた。
彼女の肩がピク、と小さく跳ねる。
恐怖で硬直してしまった身体は、手を払うことすらできない。
指一本でそっと割れ目を撫でられるもどかしさと、
くすぐったさにモゾモゾと太ももを擦り合わせた。
硬直していたはずの身体は、自分でもわかるほど吐く息が熱い。
そう、迂闊にもこの誰か分からない指に感じてしまっていた。
体の奥から滲しみ出した熱で下着は僅かに湿り気を帯びていた。
痴漢もそれに気づいたらしくそこへ押しつける指の力が徐々に強くなっていく。
太ももの内側に触れる、おそらく親指であろう指の先がくすぐったかった。
昂ぶる体と裏腹に冷静な頭が
「朝からサカッた中年のおじさんに触られて感じるなんてありえない!!」
と自分を軽蔑する人格がある。
んー、良かったです。年の差系が好きな僕にはピッタリな作品でした。