絶頂による締め付けに、ミサキのペニスもびくびくと震える。
精液を搾り取るようにぐねぐねと内壁がうねりながら絡みつき、ミサキも声を殺しながら、まゆみのナカで射精した。
「っ、あ、でるっ……」
ミサキが
ぎゅう、と強くミサキに抱きしめられながら、少し離れたブースからは他の客の動く音が聞こえてきた。
(こんな、ところでっ……)
あまり話したこともなかった男性と、すぐ近くに人がいる状態で、セックスしている。
どく、どく、と何度かに分けてペニスが精を吐き出すその感覚に、まゆみの身体も一緒に震えた。
いけないことをしているのはわかっているのに、それがあまりにも、快感だった。
………
………
………
「ぁっ、ふっ、んん……っ」
「そんな声出してるとバレちゃうよ?」
目の前の大きなスクリーンでは、筋肉隆々の男性が激しいアクションシーンを演じている。
あまり広くない映画館には人もまばらで、暗いこともあって二人が何をしているかはっきり見えている観客は、きっといない。
スカートを腹までたくし上げ、下着を横にずらされて、まゆみは身体をくねらせた。
トロトロになった足の間に、ミサキの指がずっぽりと沈み込まされている。
指を動かすとぬちゅ、と淫らな水音がきこえ、それは映画の音にかき消される。
ビンビンに尖ったクリトリスの表面を優しく撫でられて、
「ふううっ……」
と吐息を漏らしながらまゆみの身体は丸くなった。
あの日から、ミサキとまゆみはたびたび会うようになった。
人がいる、しかしばれないぎりぎりのラインの場所を見つけて行為にふける。
いけないとわかっているからこそ、余計に興奮するのだ。
溢れ出す愛液を丹念にクリトリスに塗り付けられて、身体の力が抜けてしまう。
「あ、あっ」
椅子の上で、まゆみの足がさらに開いた。
シャツの下のブラジャーはずらされ、ぴんと尖った乳首がブラウスを押し上げている。
片手で乳首をつままれ、もう片手でクリトリスを優しく撫でられて、まゆみの身体はあっ気なく絶頂へと昇り詰める。
激しいアクションシーンを恍惚とした表情で眺めながら、まゆみは映画館の片隅で身体を波打たせた。
ミサキの下腹部を手で撫でると、ジーンズの前側はパンパンに膨らんでいる。
映画が終わるまであと一時間はある。
まゆみの手が、ゆっくりとジーンズのチャックを下す――
押し殺した吐息が、また映画の音にかき消されていた。