電車でのことを思い出す度に身体がじわりと熱くなり、たまらなくなってしまっていた。
一人暮らしのアパートに帰り、カバンを投げ出してベッドにもぐりこむ。
足の間に手を伸ばしてみれば、そこは下着の上からでもすぐにわかる程に潤っていた。
「っ……は、ああ……」
指でゆっくりとソコを上下に擦ると、小さく水音が聞こえてくる。
敏感になったクリトリスに指が触れる度に、じわりとした快感に下腹部が熱くなった。
染み出した愛液が潤滑油になり、指がリズミカルに上下に動く。
瞳をおろし、ソコから感じる快感に集中した。
「あっ、あぁ……っんん」
爪の先でカリカリとひっかくと、たまらなく気持ちが良い。
トロトロと愛液が溢れてきて、マリコは指先を下着の横から滑り込ませ、小さく口を開いた入口へと挿入した。
「はあ、んっ」
つぷ、と異物が入ってくると、内壁がキュンキュンと震える。
指を中で動かしながら、自身が敏感に感じるところを何度も押し上げて刺激した。
………
………
脳裏に浮かぶのは、今朝の電車の中でのこと
――あの硬いカバンの角が、もう少し強く押し当てられていたら――
大勢の人に囲まれながら弱い箇所を擦られて、興奮してしまっていた自分がいた。
敏感になったクリトリスにあの硬い物があてられたら、電車の揺れですぐにでもイッてしまうかもしれない。
そう考えるほどに身体が熱くなり、マリコは夢中で指を動かした。
あふれ出る愛液がぴちゃぴちゃと音を立て、マリコの手を汚している。
内ももに力が入り、身体がぞわぞわと快感に震えた。
「あっ、いく、いくっ……!」
中に入っていない指でクリトリスを擦りながら、内側も気持ちのいい箇所をぐいぐいと刺激する
――全身が弓なりになり、一度硬直した後、マリコは絶頂に身体を震わせた。
肉壁が自分の指を締め付け、それがたまらなく気持ちが良かった。
「はっ、は……明日も、いるかなあ……」
絶頂後の余韻に息を弾ませながら、マリコはそんなことを思ってしまった。
翌朝、前日と同じ電車、同じ車両にマリコは乗り込んだ。
といっても、いつも同じ車両に乗ってはいるのだが。
前日と同じ髪型にして、同じようにタイトスカートを身にまとったマリコは、両手でつり革をつかみながら、瞳を閉じていた。
(――本当にきちゃったらどうしよう……)
(ていうか、昨日のだって偶然だったかもしれないし……)
悶々と考えながらも、電車はいつも通りがたがたと揺れながら走っていく。
乗り込んでからどれだけ経っただろう、する、と尻に当たる感触に、マリコの身体はびくりと震えた。
「ぁ……」
(き、きた……!)
昨日と同じ感触が、マリコの尻を確かめるようになぞっていく。
電車の揺れと合わさって、小刻みに揺れながらソレはゆっくりと足の間に移動しているようだった。
それでも、曖昧なその動きは誰かのカバンが偶然当たってしまっただけ、ともとれる動きで
――マリコは、少しだけ足を開いた。
尻を突き出すように少しだけ腰を動かし、ソレが足の間に当たりやすいように調整する。
すると、ソレは導かれるようにして、マリコの尻を通って足の間まで移動してきた。