………
受付を過ぎて個室に入る。
なぜか佑史はすでにお金を用意していて、
一番高い部屋を選択した。
いつもは割り勘で安いところ!と言っていたあたしたちなのに。
なんで佑史は変わってしまったのだろうか。
もう、あたしが好きになった頃の佑史ではないんだな。
だから身体の関係性だけでいいんだ。
セックスしているときの佑史が本当の佑史だから。
エレベーターで最上階に着いた。
下りればそこには怖い人たちが3人ほど待ち構えていた。
「おっそいじゃーん佑史くん!」
佑史に絡む男性3人。
「あの………その…………」
「佑史くん大丈夫!お母さんは無事に返してあげるからさ!」
「ゆ…………じ?」
「はいはい三井薫ちゃんはこっちねー」
「ちょ………離してよ!第一なんで名前………もしかして佑史、あたしを………?」
「三井さん……ごめんなさ…………」
ショックだった。
どこか様子が変だったのはわかってたけど、ここまでの内容だとは…………
さすがのあたしも笑ってしまった。
人間、信用しきることはだめだね。
これはあたしの過失だ。
………
………
「はい部屋に入るよー。佑史くんもねー。騒いだらここで犯しちゃうからね」
「!!」
どうもこうも、あたしには地獄しか待ちうけていないんだろうな。
あたしはこの先のことを考えると吐き気が出てくる。
部屋に入ると、かなり広い部屋が待ち受けていた。
そして複数のカメラ。
さらにはカーテンの色と照明がオレンジ色できれいだった。
後ろで両手に手錠をかけられているあたしは、窓側に追いやられる。