「ご自由に。俺らも自由にこれ使うんで」
「本当に本当に呼びますよ」
「…あーあ、この新しめなパンツの大事な部分にシミが」
「!!」
死ぬほど恥ずかしい…
「これって性行為をした際のものですよね」
「そ、そんなの…」
「みれば誰だってわかります」
「や…」
「これから弟がまたあなたの部屋に行きます。じゃ」
返して、とも大声で言えない。
けど待ってと言っても待ってくれないだろう。
なら…
あたしにだって考えはある。
そんな甘い考えをしていたあたし。
それがいかに脆いのかはこの後にわかります。
インターフォンが鳴る。
あたしは元気よく出た。
「はぁい」
「あ、すみません望月さん。持ってきました。ベランダで、との話でしたけど兄がどいてくれなくて…」
「いいの!よかったらあがっていって!」
「いいんですか?」
「うん!」
「では…お邪魔します」
この瞬間、あたしはベランダの隣人の新堂兄を手なずける作戦に出た。
身内を手なずけて操作すれば…と考えた、効率の良い攻撃だ。
「さ、お茶でも…」
ウキウキしたあたしはお茶を淹れようと台所に向かおうとした瞬間、腰をつかまれて気が付くと組み敷かれていた。
つまり、押し倒されたのだ。
「……え?」
「兄から聞きました。こういうの…好きなんですよね」
「いやいや、ちょっとま…」
「では、いただきます」
そういうと彼は、付き合ってもいない、しかもただのお隣さんのあたしの胸に触れてる。
違う、こういうのは…違う。
そう考えているが、どうも胸に触れられると反応してしまう。
「…望月さん。胸の尖端がとがってきましたね」
「は!?」
「ほんとに好きなんですね。よかった」
「あの、本当にあたしは」
「ちょっと乱暴にしますよ」
ぎゅうぎゅうと胸をわしづかみして、新堂弟は先端を舐め始めた。
不甲斐ないがあたしは初めての体験で、変な気持ちになってきたことを察する。
ペロペロと舐められていたかと思えば、ちゅうっと吸われている。
そしてむずむずというか変な感じになる。
これが世にいう“感じる”ということ?なの??
って違う!!
こんなのは違う!!
あたし初めては大好きな人といちゃいちゃラブラブしながらするって決めてるのに!
なのに…