マニアック

絶倫男しか愛せない私って一体・・・【前篇】

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私が大学4年生になり、もうすぐ卒業するという12月の冬。

私と両親はその年も、お正月を親戚みんなで過ごすために、年末になると、祖父母の家
に帰省していました。

早く紀彦叔父ちゃんに会いたい。

実は、大学を卒業したら、紀彦叔父ちゃんが温泉旅行に連れて行ってくれるという約束
をしていました。

2泊3日の予定で、ついに、夢だった避妊具を着けない、ありのままの生での特別なセッ
クスを、紀彦叔父ちゃんに捧げることができる、そう信じていました。

それが、まさかあんな残酷な結末になるとは・・・。

12月31日の大晦日、紅白歌合戦も始まって程なくして、祖父母の家に一本の電話が
かかってきたのです。

電話に出た祖母が、顔を真っ青にしてみんなの前にやって来ると、

「の、紀彦が、紀彦がぁ・・・」

そう言ったまま、両手で顔を覆って、その場に崩れ落ちてしまったのです。

「慌ててどうしたん、お母ちゃん。紀彦がどうかしたんか?」

「うっ、うぅぅぅ・・・、紀彦が、紀彦が死んじゃった・・・」

「えっ?紀彦がかっ?」

その場の親戚全員が、一瞬凍り付いたように時間が止まった感じになりました。

うっ、ウソだっ、そんなの絶対にウソに決まってる。

そうか、これは夢だ、夢に違いない。

混乱してしまった私は、頭が真っ白になり、現実をなかなか受け入れられずにいました。

祖母の話によると、大晦日の今日、祖父母の家に帰省するために、紀彦叔父ちゃんは車で
こちらに向かっている途中だったという。

気温が低い山道は雪で路面が凍結し、そこを運転している時、前からスリップして突っ込
んできた他の車に巻き込まれて、紀彦叔父ちゃんの車は大事故で大破。

紀彦叔父ちゃんは即死だったそうだ。

即死だったから、苦しむことなく一瞬で亡くなっただけ、まだマシだったと思ってあげる
ことしかできなかった。
………

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………
5日後、親戚が集まり、紀彦叔父ちゃんのための家族葬が行われた。

私は棺の中の紀彦叔父ちゃんの顔を見ても、普通に眠っているような表情だったので、
今にも、起きてきそうな感じがしてならない。

あまりに突然の出来事に、全く実感が湧いてこない。

叔父ちゃん、ホントに亡くなっちゃったの?

約束した温泉旅行はどうするの?

小学3年生の時から、ずっと胸に抱き続けてきた、私を捧げる夢はどうなるの?

葬儀の間、ずっとそんなことを頭の中で呟いていた私。

火葬に向かう紀彦叔父ちゃんとの最後の別れの瞬間、ようやく、私の瞳から一筋の涙が
ポロッと零れ落ちた。
………

………
もう、私の大好きな紀彦叔父ちゃんは帰ってこないし、いつも楽しみにしていたエッチな
お遊びも、もう二度とすることができない。

私は自宅戻り、1週間ほど、ほとんど家を出ることなく、家に閉じ籠って、紀彦叔父
ちゃんとの楽しい日々を思い出していた。

あんなことや、こんなこと、いっぱいエッチなことをして楽しんだなぁ・・・。

部屋に閉じこもり続けて8日目、私はある決心をして、元通りの生活に戻ることにした。

ある決心、それは、紀彦叔父ちゃんが教えてくれた、将来、心に決めた相手がでできるま
では、必ず避妊具を着けてエッチをすること。

世間一般では、エッチの際、避妊具を着けることは当たり前のことかもしれないけれど、
私にとっては、紀彦叔父ちゃんが教えてくれた大切な約束事。

 

大人になった今の私は、とても性欲が強く、一度イッても、何度も求めたいタイプ。

生ですると気持ちいいと友人に聞いたことがあったから、時々、避妊具を着けないで生で
エッチをしてみたいと、心が揺らぐこともある。

それでも、私は大好きな紀彦叔父ちゃんと約束した大切なルールだから、マイルールとし
て、何があっても絶対に守ってきた。

これまで、いろんなタイプの男性と付き合ってきたけど、今まで、そのマイルールを破っ
たことは一度もない。

思い返せば、今までに付き合ってきた男性には、ホントにいろんな性癖を持っていた。

そして、変わった性癖に加えて、全員絶倫男ばかりだったのだ。

性欲が強く、何度も求めたいという私と付き合うなら、相手も相当な性欲の持ち主でない
とバランスが釣り合わない。

私が性に貪欲になり、絶倫男を求めるようになったのは、紀彦叔父ちゃんの影響があった
のは言うまでもありません。
………

………

………continue

- FIN -

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