放課後の教室。
五、六人の仲の良い女子達が一人の机に群がって何か騒いでいた。
私は彼女らと二席挟んで、何か退屈な恋愛小説を読んでいた。
私は部活の始まるのを待っているのだった。
部活は五時からだった。
既に綺麗に掃除された黒板の右上に掛かっている時計を見ると、まだ四時にもなっていなかった。
私は心の内で溜息をついた。
私の机から斜め左の、彼女らの向こうに、二人の男子がスマホのゲームをしている。
窓の方を見てみると、丁度カラスが割に大きな翼を広げて横切った。
「オナニーとかどうやってやるの?」
彼女らの内の誰かが、そんな事を言った。
私はオナニーという言葉に反応してしまった。
本に書いている下らない黒い文章をじっと見つめながら、自分の動揺を隠そうとしたが、それに反して顔はみるみる赤くなってしまった。
チラチラと横目で彼女らを見つつ、耳をすませて話の続きを聞こうとした。
「指じゃないの?」
「私玩具とか使うよ」
「オナニーとか痛くないの?」
「乳首を触るのめっちゃ気持ち良いよね」
「シャワーとか当てたりしない?」
一体誰が誰に何を喋っているのだか、見当が付かない。
こんなにまとまっていないのに、しかし私はそんな事でも十分満足していた。
苦心して一語一語連ねて書かれた小説よりも、只適当に滅茶苦茶に、周りを
私はその日から丁度一週間前に十七歳の誕生日を迎えていた。
生理も経験しているし、当然性欲だってある。
オナニーとかセックスとか、そういう事に対する好奇心は中学生の頃からあった。
しかしそういう事をする勇気は全くなかった。
股間の辺りに”情欲の燃焼”と形容されるような感覚を覚えた。
「ねぇ、潮吹きとかした事ある?」
「私一回あるよ」
「まじで?どうやってやるの?」
「んー?どうやって?どうやってやったんだろう?わからない。いつもみたいにやってたら出来た」
「気持ち良かった?」
「気持ち良かったよ。おしっこするみたいな感覚だった」
「潮吹きとイクのだったらどっちが気持ち良いのかな?」
「うーん…」
私は、中学1年のGW連休。小6から、クラスの女子で、オナニーの言葉を知らずも、あそこ触れたら気持ち良い話。中学1になった、家に遊びに来た友人に、ズボンを脱がされました。そして、私の性器を触られて、オナニーの言葉をしりました。17歳、遅すぎる様に思います。