マニアック

公園でのセックス

「こーんのっ」

あたしは今野こんのひとみ。

今は彼氏の佐川さがわむくに呼ばれたんだ。

「ん?」

「今から遊びに行くぞー」

「はぁ?もう夜の11時だよ?」

「いいから」

「‥‥‥わかった」

あたしは不機嫌に納得し、同棲している彼氏とでかける準備を始める。
………

………
なんだか最近仲が悪い。

二人で何かしらあったわけではないの。

けど‥‥‥これが倦怠期なのかな。

お互いがお互いを知っているし、何をしたいのかもよくわかる。

だから別れることも考えた。

けれどもそれはしない。

まるで家族みたいだから。

家族を失う怖さは想像がつく。

ま、もちろん失った人からしたら空想の世界だろうけど。

準備完了したあたしは、むくの居るリビングに出て行った。

‥‥‥

‥‥‥

‥‥‥

「あー公園って久しぶりだなー。ね、むく」

あんまり乗る気ではなかったが、来てみれば変わるもんだ。

「だなー」

「小さい頃は、この鉄棒も空ほど高かったの覚えてる」

「そうだな」

「大人になってから来ると違うものが見えてくるね」

「うん」

さっきから‥‥‥気のないような返事。

せっかく気持ち切り替えたのにこれじゃ意味がない。
………

………

もう無理!

「む―‥‥‥」

怒ろうとした瞬間にキスをされた。

くちゅくちゅ、と唾液と舌をからませてキスをしていれば、その気になってくる。

そういえば久しぶりな感覚だなぁ。

身体の関係も若干冷めていたし。

でもさ、ここは‥‥‥公共の場で、子どもの遊び場で、場所を考えて!!!

1 2 3 4
RELATED NOVEL

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。