恋のはじまり

愛し合う最高の二人

これは夢なのか。

現実ではないよね?

だってこんなに暑い夏は今までないもん。

とにかく‥‥‥もう!!

「暑いーーーーっっ!!!!!」

「うるさいですよ、小島さん」

 

あたしは小島こじままどか。

中学2年生です。

ただいま中学校の勉強中で、あまりにも暑くて叫んでしまったんですよ。

注意しているのは担任の安藤あんどうゆきや先生。

実はあたしはゆきや先生のことが大好きなんです!
………

………

「あんまりうるさいと他の生徒にも迷惑かかります。もう少し静かに過ごしましょう」

にっこりと笑ってくれるゆきや先生。

つられたあたしもニコッとする。

すると後ろに座っている同じクラスの橋本はしもとくんが毒を吐いた。

「べっつに暑いって言うくらいいいじゃん、かたっくるしいなぁ」

「それが学生の道ですよ」

毒を吐く橋本くんにも笑顔で接する。

だけどあたしは知っている。

ゆきや先生の本心を。

「ったくくそすぎるんだよ橋本は」

「まぁまぁゆきちゃん。落ち着いてよー」
………

………
あたしが“ゆきちゃん”と呼ぶのはゆきや先生で、

「あいつ、絶対まどかのこと好きだぞ。許さん」

学校と違うモードのゆきちゃんは、実は今あたしと同居しているんですよ。

いつもはあたしらの両親が家にいるけど、ゆきちゃんママの出張で沖縄に行っている。

あたしのパパは専任主夫だから付き添いで沖縄に。

なので今はあたし、男性と二人っきりで毎日が落ち着きません!!!!

 

「‥‥‥それよりゆきちゃん。早くお風呂入って?」

「へーへー」

「今日はゆきちゃんの好きなカレーライスだよー」

「ダッシュするわ」

なんだか子供みたいなゆきちゃん。

あたしはこんなゆきちゃんを、本当は男性として異性として

大好きなんだ。

‥‥‥

‥‥‥

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