互いに焦らされた体の限界が来るのにそう時間はかからなかった。
頭の中が真っ白にはじけて何も考えられなくなり、私はただ
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「―っあぁ、私、もう…」
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「…俺も…もう出るっ」
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頭の上から余裕のない
声にならない悲鳴にも似た嬌声を響かせガクガクと体を
そして一瞬身震いしたかと思うと私の中に全てを吐き出した。
それを一滴も零すまいと本能が働いているのか自分の意思とは関係なく肉ヒダが
息も絶え絶えにぐったりと重なりあい私達は深いキスを交わした。
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「え、智子結婚するの!?1人で生きていくって家買ってたのに?」
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「その家のお陰で素敵な出逢いがあったのよ」
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大学時代からの、最早腐れ縁の友人は驚きながらもまるで自分のことのように喜んで“おめでとう”とまるで乾杯をするかのようにコーヒーカップを高く掲げる。
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ありがとう、と微笑むとそのカップに自分のカップをカツ、と当てた。
- FIN -