お姑さんが言うには、大輝の一族は財産を守るため血族婚を繰り返してきた。
それが原因かは分からないが、異常な性欲を持つ人が何人か生まれているらしい。
お姑さんとお舅さんは遠縁にあたる仲とのことだが、性欲に関しては至って普通。
妹さんは大輝のせいで男がだめになり、同性の恋人を作って幸せに暮らしている。
結婚式で能面状態だったのは大輝と会わなければならないという理由からで、
妹さんからは「感じ悪くしてしまって」と謝られた。
そんな事情があったのなら仕方ないことだし、妹さんが恋人と幸せなら私も嬉しい。
恋人の女性はその後お会いしたが、優しい雰囲気のすてきな人だった。
私と大輝は今、大輝の実家で同居している。
お姑さんとお舅さんの目があるので、大輝から求められることは激減した。
大輝がしたい時は、暗い中で従姉とセックスさせる。
大輝は私とヤっていると思いこんでる。
何で気がつかないのかは謎。
極端なことを言ってしまえば、大輝はヤれるなら誰だっていいんだろう。
ストレスがなくなったからか、私の容姿は元に戻った。
それでも職場の女性達は私に優しい。
以前の私は、人をはねつける雰囲気だったから話しかけづらかったと謝られた。
私も謝った。
いい人たちを無意識に敵に回していた自分にうんざりだ。
そう言えば、もうすぐユっくんの命日。
昔、ユっくんが褒めてくれた服を着て行ったら喜んでもらえるかな。
- FIN -