「失礼しますね、心電図取りますので」
研究員が浴衣の隙間から手を差し込み六色に色分けされた吸盤を手際よくミサキの胸に貼り付ける。
下半身丸出しで足開いて、あげく指やら二の腕やら頭やらに何か機械の端末をつけられて…研究員たちは真面目なのだろうが今の自分を傍目に見たら少々間抜けだろうな、等と思っていた。
「準備できましたね。では注射しますよ」
腕にひやりと冷たい感触、消毒の後ちくりと針が突き刺さる。
そして得体の知れない…媚薬とおぼしき液体がミサキの中に流れ込んできた。
それからしばらくは何もおきず、ミサキはぼんやりとバイト代の使いみちなぞを考えていた。
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(まずは服買うでしょ、靴も欲しいし…)
まずはお洒落、それに家具も少し買っちゃおうかな。
ちょっと良いやつを。行ってみたかった少しお高めのレストランにも…呑気な事を思いながら天井をぼんやり眺めていたときだった。不意にドクンと心臓が強く脈打つ。
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「っん…?」
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いつの間にか息が上がっているのが自分でもわかった。
(なにこれ…心臓が凄くドキドキしてる…それに少し息苦しいような…)
自分の体に起こった異変に
どうなってしまうのかわからないという不安に助けを求めるかのように周囲の研究員達を見た。
「効果が出始めていますね」
「脈も血圧も上がってきた、いいですね」
「性器の充血は?」
「確認します」
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性器、という言葉に思わず身が強張る。
見られてるんだ、こんな明るい部屋で真上に大きなライトまで置かれて何人もの人に私のあそこ、覗き込まれてる…
一度意識してしまうとそこからは早かった。
体が熱くなったかと思うと腰の奥からとめどない興奮が湧き上がってくる。
外性器がひくひくと僅かに収縮を繰り返すのがわかった。
あまりの恥ずかしさに顔を反らす。もし手が固定されていなければ顔を覆っていただろう。
「高島さん、高島さん…大丈夫ですか?」
「あ、は、はい…だいじょうぶ、です…」
研究員の呼びかけに我に返る。
「今体に違和感はありますか?火照ったり、苦しくなったり」
「あ…そうですね、熱くて…火照ってるような感じがします。息は…少し苦しい感じがします」
「ありがとうございます」
彼女の意見も全てデータとして残すのだろう、カチカチとキーボードを叩く音がした。
そうしている間にも強制的に昂ぶらされた興奮は止まらず、ぽってりと赤く充血した割れ目からはじわじわと愛液がにじみ出ている。
クリトリスは完全に包皮から顔を覗かせて硬く勃起していた。
「完全に効いてますね」
「そろそろ初めていきますか」
カーテンの向こうでそんなやりとりが行われる。
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(何?何をはじめるの?)
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「では高島さん、これから性器に刺激を与えていきます。少し辛いと思うかもしれませんが頑張ってくださいね」