‥‥‥
‥‥‥
「あの‥‥
「俺の部屋だよ。あんなとこに座ってるから汚れたよ。一緒にお風呂に入ろう」
「‥‥‥え」
「お・風・呂♪」
「えぇぇぇえええ!!??」
「お、いい反応」
さきほどの感じとは多少違いますが、ただこの殿方は信ずるに値する方です。
わたくしの本能がそう確信させてくれるのです。
わたくしは断る理由などない。
「‥‥‥では、よろしくお願いいたします」
「いや、嘘だよ、お風呂は」
「え」
「どのくらいの覚悟か試した。悪かった」
………
………
「わたくしは、愛がほしいのです」
「そうか、なら子どもも必要だな!」
そう笑顔で話されれば、そっとキスをくれました。
生まれて初めてのキス。
以前お母さまは話しておりました。
好いている男性とのキスは素敵なものだと。
確かに心地が良いものです。
次第に目をつぶれば、噛みつかれている形でした。
………
………
「んっ、ふ‥‥‥」
呼吸をしようと口の端を唇から離せば、そこから熱い舌がにゅるりと侵入してくるのです。
ぬるぬるとしていて心地が良いもの。
わたくしは心からこの殿方についていこう、幸せになれると確信したのです。
そのうち後頭部を抑えられて身体が密着しました。
なんだかわたくしも興奮してきたのか、熱くなってきました。
それを後押しするかのように匠さまの背中に手を回せば、
ボンっと、布団の上に押し倒されたのです。