マニアック

秘密のバーで…

「ちかこっ……」

かすれたヒロムの声に、心臓がドキリと跳ねる。

唇を濡らす唾液が暗闇で少しだけ光、それがひどく色っぽかった。

いつもの優しいヒロムではない、瞳にギラギラとした劣情の光が宿ったその表情に射貫かれて、まるで肉食獣に食べられる寸前の小動物のように身体が固まってしまう。

ただ、下腹部だけがきゅんきゅんと疼いて、たまらない興奮が身体の奥深くから湧き上がってくるかのようだった。

「ヒロム――っ」

隣から聞こえるカップルの淫らな声をBGMに、二人は激しく絡み始めた。

性急な手つきでヒロムの手のひらが千香子の胸を揉みしだく。

胸元が少しだけ開いた白いブラウスは生地が柔らかく、男の手の動きによってくしゃりとしわを作る。

ヒロムの唇が千香子の首筋に沿って動き、柔らかくて熱い感触がぞくりと肌を戦慄かせた。

はっはっと興奮した吐息が肌を撫で、それだけで身体が熱くなる。

ブラウスの襟から侵入した手のひらが直に胸にふれ、指先が胸の頂をきゅっとつまみ上げる。

すでに硬く尖り始めた乳首をこねるように刺激されて、千香子の身体が快感にくねった。

こんなことを人がいる場所で――そう思えば思うほどに、興奮は高まっていく。

敏感な乳首を引っ張られて、「ああっ」と甘い声が溢れてしまう。

「触って……」

熱い吐息にとろけたヒロムの声が千香子の脳をじわりととろけさせる。

ヒロムの手によって下腹へと千香子の手が導かれ、スラックスの下で滾った性器に触れる。

パンパンにスラックスを押し上げていた男根を取り出すと、それは力強く反り返り、暗闇の中で先端が光っていた。

とろとろとあふれ出す先走りを手のひらにまぶすように先端を捏ね、竿を包み込む。

やけどしそうな程に熱いそのペニスを上下に扱くと、びくっとヒロムの身体が震えた。

「はっ、は……っ」

荒い息を繰り返しながら、ヒロムの手が千香子のスカートをたくし上げる。

千香子も我慢できず、自分でストッキングとショーツを膝まで下ろす。

空気に触れたソコはすでにとろとろで、ヒロムの指でするりと撫でられると、淫らな水音を立てて滑った。

ぷくりと膨らんだクリトリスを指の先ではじかれると、たまらない愉悦が背筋を通って身体を震わせる。

膣口からあふれ出した愛液のおかげで指の滑りがよく、割れ目に沿って上下に指が動く度に、千香子の身体がびくっびくっと小さく揺れる。

「あっ、あ……っん、きもちっ……ぃ」

身体が熱くてたまらない。

自分の声と淫らな水音が部屋に響いている。

もしかしたら、他の人に見られているかもしれない――そう思うととろりと身体が溶けてしまいそうな快感がこみ上げてくる。

とめどなく溢れる愛液が千香子の太ももを伝い、腰が勝手に上下にくねった。

手の中にあるヒロムのペニスもこれ以上にないほどに大きく膨らみ、早く早くと訴えるように先端から涎を流している。

早くこの太いモノを挿入されたい。

とろけた性器をめちゃくちゃにかき回されて、他人に見られながら達してしまいたい――

いつの間にか千香子はそんなことを考えてしまっていた。

来る前はあんなに不安だったのに、自分でも驚く程に興奮してしまっている。

そして、それはヒロムも同じだった。

愛液を溢れさせる膣口へとヒロムの指が勢いよく滑り込み、すぐに激しく動き始める。

ぐちゅっと水音を立てながら中をかき回されて、千香子の内壁は悦んで指を締め付ける。

「はっああんっ、あ、あぅうっ……!」

二本目の指が入ってくる。

指は千香子の気持ちのいい箇所を正確に擦りあげてくるが――もうそれ以上に、ペニスがほしかった。

両手でペニスを包み、上下に激しく擦りあげる。

手の中でペニスがびくびくと震えているのを確かめて、千香子は自ら腰を動かし、その先端を脚の間へと導いた。

先端から涎を流す男根は、愛液でとろけた膣口へとあてがわれると、すぐに先端が潜り込みそうになる。

「いれて……っヒロム……っ」

ヒロムの喉が一度、上下に動いた。

千香子の腰をヒロムの手のひらが強くつかみ――次の瞬間、硬く滾ったペニスがずぶずぶと肉壁を押し広げながら身体の中へと侵入した。

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