マニアック

秘密のバーで…

「あっあっ……!入ってくる……っ!」

まるで熱された鉄のように熱い。

灼熱が身体の奥深くまで入り込んで、快感でもう何も考えられなくなってしまう。

根元まで止まることなく入り込んだペニスが、千香子の腹の中をとんっと押し上げた瞬間、たまらず肉壁がきゅうきゅうとペニスを強く包み込んだ。

「きもっ、ち……いいっ」

千香子がヒロムに抱きつき、二人の身体がソファの上でぴたりと重なる。

ヒロムの腰がすぐに激しく動き始め、ソファをきしませながら、二人は快感に夢中になった。

「あっ!ああんんっ、ふぁっ、あっあっ!」

ぎっぎっとソファがきしむ音と千香子の喘ぎ声、淫らな水音と肉がぶつかるパンパンという情事特有の音――二人のだす音は部屋に響き渡り、いつの間にか他のカップルも、二人の様子を眺めていた。

激しく絡み合う二人の身体は、獣の交尾のような体勢に変化する。

腰を突き出した千香子に下腹をぐりぐりとこすりつけ、ヒロムはさらに奥へとペニスを押し込んでいく。

激しく腰を振り立てながら千香子の胸を後ろからわしづかみ、指先で乳首を摘まみあげるヒロムの姿は、いつもの優しいヒロムとはまるで違っていた。

少し身勝手な程に激しく千香子の身体をむさぼるヒロムに、千香子もたまらなくなる。

いつもは感じない程に興奮し、ペニスが身体の奥を穿つ度に、信じられないほどの快感が千香子を飲み込んだ。

後ろから腕を引かれ、千香子の上半身が起き上がる。

ソファの背もたれに手をつき体を支え――部屋の中が見えた瞬間、他のテーブルのカップルたちがこちらを見ていることに気がついた。

「あっ……あ……」

ペニスに串刺しにされ、よがっている淫らな姿を他人に見られている――

一瞬湧き上がってきた羞恥心は、しかし再び始まったペニスの抽挿によって一気に興奮へと塗り替えられる。

ヒロムのペニスがさらに激しく千香子を突き上げ、ぱんっぱんっと肉のあたる音が部屋に響く。

腹の奥から湧き上がる快感に身体が支配され、他人の視線が千香子の脳みそを沸騰させる――もうたまらなかった。
千香子も腰を激しく揺らし、獣のように欲望に忠実になってしまう。

腰をぐりぐりと回され、奥をペニスの先端で捏ねるように刺激されて、快感の泉は決壊した。

腹の奥からあふれ出した法悦が身体を痙攣けいれんさせ、甘い喘ぎ声をあげながら千香子の身体は絶頂にわななき、しかしペニスの動きは止まらない。

「イクッ、イクイクぅうっ……!」

びくびくと身体を痙攣させながら、千香子は必死にソファの背もたれへとしがみつく。

その身体を逃げないように強く固定しながらヒロムはさらに腰を振り立て、震える媚肉びにくでペニスを扱く――もう絶頂しているのかしていないのか、それさえわからなかった。

ペニスが中を擦る度に、指の先まで苦しい程の快感が駆け巡り、その快感にペニスをさらに包み込み、その刺激でまた、身体が絶頂する。

「イッ、いいっ、ひいいんっ……!はっはっはっはあっ、アアッ!」

突然、ペニスをずっぷりと中まで挿入されたまま、身体が引っ張られる。

ヒロムがソファに腰掛け、千香子はその上に乗せられ、脚を開かされる。

他のカップルたちに脚を広げ、結合部が晒される体勢になって、またヒロムの腰が上下に揺れる。

千香子はヒロムに上下に揺さぶられ、その脚の間でペニスが動くのを他人に見られ――羞恥心なのか、興奮なのかもわからない、たまらない熱にまた身体が絶頂する。

「あっ!見ちゃっ、見ちゃあぁんっ!らっめ、だめっ、はああんっ!」

他人の視線に射貫かれて、千香子の身体が悦びよがる。

ラストスパートにヒロムの腰の動きがさらに激しくなり、何も考えられないままに、千香子は何度めかわからない絶頂にすすり泣くような喘ぎ声をあげた。

「ひぃいっ!ひっ、ああっアーッ!アアーッ!」

ずんっと強く突き上げられ、ペニスが媚肉に包まれてブルッと震える。

先端から熱いモノが吐き出されるのを感じながら、千香子の身体はまた、絶頂へと押し上げられた――。

………

………

………

「で、どうだった?行ったんでしょ、あのバー」

金曜日の夜、千香子とさゆりは落ち着いた雰囲気の居酒屋にいた。

バーと居酒屋の中間のようなその店は、二人の行きつけの店だ。

ワクワクした表情で身を乗り出してくるさゆりに、なんと言っていいかわからず千香子は目をそらした。

それを肯定ととらえたさゆりが、「どうだった?」とさらに聞いてくる。

言えるわけがない――

………

………

………

行ってみたら二人してはまってしまった。

優しいヒロムは実はすごい性癖の持ち主で、二人で今までにないプレイを楽しむようになった――なんてことは。

………

………

………

「まあ、ね……うん」

はは、と曖昧にごまかす千香子に、なんとなく察したさゆりはニヤニヤと笑う。

「なるほどね~、まあ人ってわからないもんだよね、色々と」

千香子にいいようになってるなら良かったよ、と続けるさゆりに、千香子は苦笑を一つ返した。

詳しく話すことはさすがに出来ないけれど――感謝の気持ちを込めて、今日はおごろう、と千香子は思った。

- FIN -

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