恋のはじまり

素直になれない私…

翌日は公休です。

夜食買い出しのために夜間にスーパーにいました。

するとそこに見慣れた人がいました。

「圭さん?」

「あ、…あぁ!茗子ちゃんか!」

「はいー。あれ?美世と一緒じゃないんですか?」

「いるよ。三人欲しいものがバラバラでさー」

「…三人?」

「あぁ。俺と、美世と、友達の翼とね」

初耳な“翼”という名前。

でもどっかで…

「茗子?」

「あ、美世!今圭さんと―……ううううう後ろぉぉ!!!!」

そう、あいつだ。

あいつの名前だって忘れてた!

清木翼主任だ。

「化け物扱いするな、高空」

「主任…?なんで??」

「おい翼。俺の奥さんの親友にまだ話してないのか」

「これから話すよ。ほら、行くぞ高空」

「え??」

わけがわからないまま、あたしは主任に手を引かれながらスーパーを出た。

手はつないだままで近くの公園まで行く。

公園にたどり着き、ブランコに座った主任。

あたしも隣のブランコに座って様子をうかがってみた。

「なー」

予想外に話しかけられた!

「!!」

「まぁそう身構えるな」

「だって…」

「なんでそんなに俺を毛嫌いするんだよ」

「それは……」

「それは?」

「…主任は女性に優しすぎるし、怪しいし、なにより美世を好きだなんて!美世を好きになる人はたいていストーカーにも発展するんだよ!美世には幸せになってほしいから、ストーカーが増える前にどうにかしたかったんです!!」

呼吸もせずに言い続けた。

それに主任は大笑いした。

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