汐は夏をベッドに組み敷いた。
「え!?」
「俺、夏のこと本気になったかも」
「ほっ…」
「好きになったら、……だめですか?」
先ほどとは打って変わって、敬語になり急にまじめな表情の汐。
夏はまた心臓の音が聞こえてしまうのではないかというクラインもドキドキ感と緊張が走った。
血中が温かくなって流れる。
さらさら、とどこかで音が鳴る。
その瞬間、医務室を誰かが通りかかった。
汐は夏をかばう形で布団をかぶる。
「…通りかかっただけか」
「汐」
「おう?」
夏は思い切って汐の胸に飛び込むことにした。
旦那とも別れる決意もできたし、
なにより空気を新鮮にしてくれた汐にはまってしまったからだ。
自分に振り返ってきた汐の唇に自ら唇を重ねた夏。
「…だめじゃないです」
「受け入れてくれるのか?こんな俺でも」
「こんなじゃないよ。汐だからいいんだ」
「じゃぁ…旦那さんと別れてくれるか?」
「もちろん」
「なら問題ない!最後までやろうか!」
「へ!?ちょっと待って…ん!!!」
汐は乾きそうもない膣に触れて確かめて、濡れていることを確認できたら太ももをひたすらさすって口で乳首を転がす。
また喘ぎ始める夏は、変わった。
気持ちがこもっているのか、濡れる感覚が変わった。
好きな人が触れてくれている。
その心を感じると自然に気持ちは昂る。
興奮する。
もっと。と思う。
でも夏が求めすぎかと心配するころ、タイミングよく汐は夏に笑顔のままでキスをしてくれる。
それだけで満足だ。
「アンタ、誰が好きか言ってみ?」
―そんなことわかりきってるくせに
………
………
「汐だよ」
- FIN -