学生もの

かわいい教え子の生徒との淫らな個別指導

彼氏になってくれる?思わず口をついて出た願望

「先生の家で下着を見たって言わんといてね」

口止めした後、いろいろ話をした。

東京の大学で野球をするためにセレクションを受け、B判定をもらったそうだ。

A判定の特待生と違って、翌年の一般入試で合格する必要があるが、社会科が苦手で
日本史の成績が悪いと言う。

「そういえば・・・、君、授業で先生の話を聞いてた?」

「えっ?はあ・・・」

申し訳なさそうな顔をしていた。

「歴史はね、勉強の仕方があるんよ」

「仕方?」

「たとえば、538年に仏教が伝来したでしょ」

「はい」

「日本はそれまで神様の国だったから、神様と仏様があの世で大ゲンカしたやろね」

「ええーっ?あの世?」

「現世では神様派の物部氏もののべし
と仏教派の蘇我氏そがしがケンカしたから、もう大変」

「へえー」

「こんなふうに、自分なりに面白おかしく、興味を持ったらよろしい」

「そうか、わかりました」

「じゃあ、特訓してあげるから、日曜日に教科書とノートを持っておいで」

その時は、荷物を持ってくれたお礼のつもりで、何も深く考えずに来宅を提案した。

 

翌週の日曜に、浜本君が勉強しにやって来た。

1年生を受け持っていた私は、彼の教科書の最初からおさらいのつもりで、3年分を紐付け
て解説していった。

私なりの覚え方が面白くて、歴史に興味が湧いたと言う。

「先生、また来てもいいですか」

「いいよ。でも、他の子に言うたらアウトやからね」

「はい、言いません」

「個別指導がバレたら、クビやからね」

クギを刺しておいたが、浜本君は口外するような子ではないとにらんでいた。

「じゃあ、また来週おいで」

来週も来てほしいと思う私は、彼の清々しさが眩しいだけだろうか。

それ以来、浜本君は毎週のように勉強しに来た。

周囲の目もあるし、親しくすることは憚られるが、彼の勉強のためだったし、ここに来て
はいけないとは言えなかったし、言いたくなかった。

それに、彼が来てくれると楽しい。

その日もいつものように、個別授業後に会話を楽しんでいると、彼が唐突に聞いた。

「先生、彼氏はいないんですか?」

2ヶ月ほど前までいた彼氏の名前さえ頭の片隅にもなかった。

「いないけど、なんで?」

「僕が毎週来てもいいんですか?」

「いいよ。なんなら、君が彼氏になってくれる?」

冗談だけど、何パーセントかの願望が口をついて出た。

「ははは、僕はまだ高校生なんで」

眼中にないとばかりにかわされた。

8歳も年上の女教師に興味はないだろうけど、ちょっとくらいはドキッとしてよ。

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