「所謂ソープランドみたいな所かな、只そこは男だけじゃなくて女でも入れるのよ」
「ふーん。それがどうしたの?」
「だからさ、そこで処女を捨てる事が出来るからもし良かったらと思って」
「でもそういう所はお金も掛かるし、何より私達まだ未成年だよ」
「だから良いの!実はね…」
春香は急に声を低くして
「その店18歳未満であれば無料なんだって」と言った。
「それ絶対危ないよ、そんなの危険すぎる」
「でも私1回行ったけど何ともなかったよ」
呑気な春香はそんな事を言った。
4人は間もなく店を出た。
西の空が美しく夕映えていた。
みんなで常盤公園まで戻ると、そこで解散した。
18時過ぎ、美香は家に帰って来た。
リビングで涼太と聡太が騒ぎながらテレビゲームをしていた。
美香は洗面所で丁寧に手を洗ってから自分の部屋へ戻ってベッドに腰掛けて、そのまま着替えた。
間もなく夜ご飯が出来て美香は下に降りた。
今までゲームをしていた2人がハンバーグを頬張り白米を口にかきこんでいた。
そして私が椅子に座ると涼太は驚いた顔をした。
「美香いつ帰ってきたんだよ」
聡太も美香の顔を見た。
「さっき帰ってきたんだよ」
「ふーん、いいなぁ映画。何を見たの」
美香がはじめに味噌汁を飲んでハンバーグを橋で一口サイズにして頬張った、その時玄関の鍵が開いて健一が帰って来た。
その後美香はお風呂に入った。
今日は比較的涼しい日であったが、それでも身体を洗うのは気持ちが良かった。
ボディソープを落とす為に身体をシャワーで洗い流している時、ふと水圧が美香のまだ男の身体を知らぬ柔らかな桃を刺激して、思わず声を出してしまった。
直ぐに口を抑えて、誰にも聞かれていない事を確かめると、一旦身体を全部洗ってしまって、少しの間自分の初々しい桃と対坐した。指先で軽く愛撫したりした。
それはほんの微かながら、不思議な快感が桃を襲った。
腹の底から何とも言いしれぬ情欲の湧き上がるのを感じた。
しかし長い時間その場にいるわけにはいかず、美香は浴室から出ると濡れた身体を拭き、髪の毛をドライヤーで乾かすと自分の部屋に戻った。
そしてスマホで女性向けのアダルト動画を検索して音量をゼロにすると、様々な動画の中から適当に選んでそれを再生した。
その動画は40分程の長さであった。内容は、スタイルの良い妖艶な女性がはにかみながら椅子に座ってカメラの後ろにいる人からの質問に答えて、それが一通り終わるとやおら格好のいい男優が出てきて優しく愛撫していくうちに、女性の緊張が解けてきていよいよ互いが全裸になると、2人とも激しく、それらは演技ではあるけれども、抱き合い交わり最後に男優が女性の顔に射精するというものであった。
美香は始終受け身である女性の気持ちを考えながら、それを見ていた。
男優に抱擁され、乳房を揉まれて、あっちこっち舐め回されるのはどのような感覚なのだろうかと考えたりする。
それは如何にも容易く想像出来そうであるけれども、矢張りそれは自分の想像なのであって、本当ではない。
皮に覆われた桃の果肉から甘美な果汁を作り出していた。
美香は春香にLINEを送った。
先程の会話にあった、好色部屋についてであった。
―さっき言ってた好色部屋って本当にあるの?
10分程して返事が来た。
―本当だけど、どうしたの?!
―もしかして行きたいの?
―いや、本当にあるのかなぁと思ってさ…
―別に隠す必要はないじゃん!いきたいんでしょ!セックスがしたいと思うのは恥ずかしい事じゃないよ
―もし明日暇なんだったらさ、一緒に行こう?その方が美香も安心でしょ?
美香と春香は翌日の昼、好色部屋へ行く事を約束した。
何故夜ではなく昼に行くのか、それは単に好色部屋が24時間開いており、夜中こっそりと家を出て行くより昼間に何かそれらしい言い訳をして出掛ける方が楽だからである。
その夜美香は奇妙な夢を見た。