荒々しい悠太の呼吸と鼓動と、腕強さが伝わってきた。
噛みつくようなキスされればあたしは力が抜けてしまう。
それを逆手に、お姫様抱っこをされてそのままあたしのマンションに、
いとも簡単に入ってしまう。
鍵のあるバッグとかわかり切ってて、関心しそうになるくらい。
「んぅ、っ!!」
そのままベッドに背中からダイブした。
両手首を頭の上で抑えられて、首筋に
「ちょ、っと‥‥なんで‥‥‥!!」
上に着ていたキャミソールをはぎ取られて、乱暴に胸の突起をつままれた。
痛くって、痛くって、あたしは震えたんだ。
「‥‥ゆ‥‥‥こ‥‥‥いよ‥‥‥」
「ん?」
「悠太、怖いい‥‥‥」
こういう行為が初めてとかで怖いのではなくて、
無言で淡々と行為を続ける悠太が怖かった。
「ごめん!!」
我に返ったのか、悠太はベッドから転がるように離れて落ちた。
「ごめんな唯!!」
「‥‥‥」
「けど‥‥唯は俺を好きじゃないのか?俺は‥‥‥」
ここで一層のこと、悠太に告白なんかしちゃって玉砕されれば本当に昔に戻れるかも。
いいかな‥‥‥
あたし、悠太が‥‥‥
「俺はずっと唯が好きだった‥‥‥!!」
「‥‥‥え」
「だけどお前さ、俺みたいなやつとは死んでも付き合いたくないって言ってたから‥‥‥」
あ、確かに。言ったような‥‥‥ん?でもずいぶん前‥‥‥。
「俺は昔っから唯一筋なんだよ」
「ま‥‥‥って‥‥‥?あたしを‥‥好き?」
「あぁ」
あたしは嬉しさのあまり、涙が流れた。
「え、あ、唯!?」
そんな悠太にあたしから初めてキスをした。
「おまっ‥‥」
「好きだよ。あたしは悠太は好きなんだよ」
「‥‥‥そんなこと言ってると取り返しがつかなくなるぞ」
「いいよ」
その言葉が何を意味するかはわかる。
だから、あたしは受け入れる。
受け入れされてほしい。
今度は目をつぶって、濃厚なキスをする。