欲求不満という言葉があるのは、彼のためだと思いました。
彼は杉川湊(すぎかわ かなえ)。
あたしは村木かおるです。
まだ学生なあたしは、なんだかエロくて有名な
学校の用務員をしていた杉川さんを好きになりました。
だって……かっこいいんだもん。
見た目もストライク、
性格もドストライクな杉川さん。
それに思春期なあたしからすれば、
何がエロイのかも知りたい。
とにかく、彼の全部が知りたいんです!
…………
…………
…………
「あれ?そこにいるのは村木じゃないか」
どういってあたしを見つけたのは担任で杉川さんと同級生だった、
山田愁(やまだしゅう)先生だ。
こっそり写真を撮ろうとしていたところを見つかった。
最悪………
「ははーん、さては杉川の写真を撮ろうとしてたな?」
「なっ、なっ、なんでもないです!!」
顔を真っ赤にしてるんだろうなぁ。
ほっぺたがあつい。
「……そうだ。あいつの本性知ってるか?あいつは学校一有名な………」
「鼻たれ小僧だったんだぞー」
最後はなんと、杉川さんがつなげてくれた。
「杉川!?なんで俺の後ろに!」
「昔っから背中見せないビンボー学生はどこかなー??」
「んだと!?」
「なんだよ」
こんな…………
こんな…………
学校でレベルが高い二人が可愛くお話してるーーー!!!
あたしはたまらず写真を撮ってしまった。
―カシャ
「今、何をした村木…………」
「ごめんなさい山田先生………好奇心満載なあたしはどうしてもこの場を…………」
今度は真っ青かな。
まじで怖い山田先生が。