「菜奈、名前で呼んで」
「あ、
「俺も」
昨日別れたばかりで今日また別の人を好きになるなんて、と少しだけ自己嫌悪に陥ったが彼はそんな私の全てを包み込むように大きな手でしっかり抱きしめて愛してくれる。
彼に身を任せたいと心から思った。
そして、彼と幸せになりたい。
「んあ、ああぁっ…イきそう、すごい…っ」
白く立ち上る息とは裏腹に汗が背中を伝う。
髪が貼り付く汗ばんだ首を冷たい風が通るのが心地よかった。
「やぁ、激しい…っん!はぁっ…いっ、いっちゃう…イくっ!」
崩れ落ちそうになる私を強く抱きしめて数回奥まで深く腰を打ち付ける。
イク、そう小さく呟くと彼も身を震わせて私の中で果てた。
- FIN -