何度瞬きを繰り返したところで現実は変わらず、そこには旦那が立っていた。
「どう、して……えっと、今日は遅くなるんじゃ……」
「いや……早めに切り上げられたから……」
しばし、気まずい沈黙が流れた。
こんなはしたない姿を見られた事に、酷い後悔のような感情が胸を叩く。
俯いていると、旦那が近づいてきた。
「あっ、あの、私……」
弁明をしようとする前に、唇を塞がれる。
ネクタイを放り投げた旦那は、私の露わになった乳房を揉み、口内に舌を絡ませてきた。
「んんっ……、ぁ……!」
まるで急かすかのように、彼の手は私の下腹部へと辿りつく。
下着もスカートも剥ぎ取られ、私の下半身はあっという間に何もまとわぬ姿となった。
彼の少し太い指が膣内に挿入されると、私は思わず声をあげる。
「あぁっ!」
彼の親指がクリトリスを刺激し、中と同時に攻め立てられる。
「やっ、あぁ……っ!!」
こんなに強引な愛撫は初めてだったが、気持ちの沸き立つ自分がいた。
乳首を吸われ、敏感な箇所を弄られ、私の身体はびくびくと震えて甲高い声をあげる。
時々太腿に擦れる彼のモノが硬くそそり勃っているのを感じた。
そしてようやく、彼自身に余裕がないのだということを悟り、何故か嬉しい気持ちになる。
それもそうだ。
なんといっても彼がこんなにも熱く、力強く私を求めてくれているのだから。
彼はベルトを外し、自身を露出させる。
その先端は微かに震え、先走りで濡れていた。
「脚、もっと開いて」
膝を割って、彼の顔が私の秘部に近づく。
舌先でクリトリスの先端を舐め上げられると、指とは異なる快感が私の身体を貫いた。
「あ、あぁ!」
刺激が与えられる度に、私の腰は跳ねる。
自然と目を閉じて、下半身の感覚に集中していた。
彼の舌先がクリトリスをなぞり、包み込むように吸い上げる。
膣口に舌をねじ込むような勢いでいじり倒し、また再びクリトリスを刺激する。
思わぬ快楽の波に、達してしまいそうで、自然と彼の頭を押し返した。
「ダメ……っ!!」
ふと、視線が交差する。
彼は少しだけ困ったような表情をしつつ、口元についた私の愛液をぺろりとなめとった。