「大好きです…ん?」
「あ」
吸いつくように抱き着いていると、悠斗さんの股間のふくらみがわかった。
恥ずかしそうに知らんぷりする悠斗さんは、最高にかわいい。
「悪い。ちょっとシャワーで冷静になってくる」
「…ふふ。」
「笑うな」
「専務、かわいい」
「コラうちでは専務と呼ぶな」
「はい、専務!」
「!」
「ぇへへ、わかりました、悠斗、さん」
愛しさが募って苦しくなってくる。
あたしが限界だ。
身体は真に愛する悠斗さんを求めていた。
だから浴室に行こうと歩き始める悠斗さんに、後ろから思い切り抱き着いてみた。
「ぅわ!」
「…したい」
「!」
「あたし、悠斗さんを求めてます」
「いいのか?」
「はい」
そうすると悠斗さんはあたしの両ほほを両手で覆った。
暖かくて、ぬくもりを感じる。
その中であたしはずっとときめいていて、ドキドキと心臓の鼓動をリアルに感じられる。
それからゆっくりと悠斗さんはあたしにキスをくれた。
いつもの男性からのキスというのは開始直後から舌をねじこまれていた。
けど、悠斗さんは違った。
ただただ。唇を吸い付くだけ。
それだけであたしは、満たされていく。
徐々に鼓動が早くなるあたしと悠斗さん。
長いキスの後、ひょいっとあたしは悠斗さんにお姫様抱っこをされる。
そのまま寝室へ。
やわらかいベッドの上に横に置かれた。
「いいか…?」
「はい。お願いします」
「わかった」
悠斗さんがあたしの上に覆いかぶさると、ベッドはぎし、と音を立てる。
それすらエロく感じた。
悠斗さんの舌は、首筋、鎖骨、そしてあたしの服を脱がしつつ胸にたどり着いた。
胸の先端には触れずに、乳輪を固くした悠斗さんの舌がゆっくりとなぞる。
楓くんとのセックスとは違う気持ちで、正直すごく濡れた。
じらされてあたしは苦しい声を出した。
「っは…悠斗さん、触って…」
あたしから求めてしまった。
それに応じた悠斗さんの舌先は固くして、胸の先端をかすめた。
「っ…」
もだえるあたし。
今の今までいろいろな男性としてきたけど、ここまで濡れることはなかった。
しかも心はポカポカと満たされている。
生まれて初めて心から満足できる人との情事なのだと気づいた。
今までの男性には失礼だけど、こんなに幸せなセックス。
本当に初めてだ。
それから右手で胸の突起をぐりぐりしながら、舌は徐々に下に向かう。
へそを一回りしてから膣付近に到着する。
一本指を挿入されたが痛くも何もなくて気持ちいい。
「すご。もうぬるぬるだろ…」
「ゃ…言葉にしないで…」
「…」
「?悠斗さん??」
いきなり情事を止めて、ベッドに顔をうずめた。
もしかしてあたしなにか…
「悪い。溜まりすぎで、すぐに入れそうだったから少し冷静に…」
「ふふ」
「なんだ」
「あたしはいつでもいいですよ。早く悠斗さんと一緒になりたいですよ」
それを聞くと悠斗さんはベルトを外して自身のモノにゴムをつけた。
そして一気に挿入する。
「っぁ…」
「くっ…」
それからあたしに気遣いながらも悠斗さんはどんどん突き上げてくる。
「痛くないか?」
「、は、はい。き、もちいいです…」
「俺も。…お前濡れ濡れだからずっとぐちゅぐちゅなってるな。ほら、こんなに突き上げても、ほら…そんなに気持ちいいのか」
悠斗さんのモノは奥に、奥に入ってくる。
もう気持ちよすぎで何もかもわからなくなってきた。
「あ、あん、悠斗さん、あたしもう…あぁ、ん!!」
「はっ。声がエロすぎ。行くか?もう行くか?」
それからは本当に小刻みに突き上げてくるから、もう行かざるを得なくなる。
「い!いくっ!!んぁあああぁぁ!!!!」
「くっ…俺も、一緒にいく、からな…っうぅっ!」
あたしたちは二人一緒にイクことができた。
それからはベッドに裸で二人は入った。
腕枕をしてくれる悠斗さんに、あたしは満足して幸せをかみしめていた。
「悠斗さん…あたし今までは…」
「いろんな男としてきたんだろ?」
「…はい」
「知ってたよ」
「ごめんなさい…でもあたし、一番は悠斗さんなんです。だからこんなに気持ちが良くって心が満たされるエッチは生まれて初めてす」
「そうなのか…良かった」
「…大好きです悠斗さん」
笑顔でそう言うと、悠斗さんは照れくさそうに笑った。
あたしは決めた。
もうセフレとはすべて縁を切って、この先はすべて悠斗さんに尽くすと。
もうぶれない。
………
………
………
あたしは悠斗さんが心から好きだから。
この幸せは手放したくない。
それはあたしと悠斗さん、二人は同じ気持ちなんだ。
これからは
本当に、幸せな、人生になるだろう。
ずっとずっと、一緒にいたいから、よろしくお願いいたします。
悠斗さん。