学生もの

学校の汗臭い部室で…後輩と付き合って初めての…

悠真ゆうまのキスは気持ちいい。

柔らかい唇が重なっては離れ、離れてはまたキスをする。

チュッ、チュッとついばむようにキスされるとそれだけで体も心も暖かく幸せな気持ちになる…

最初は触れるだけだったキスは、だんだんと深くて長いものに変わっっていった。

角度を変えて唇を押し付けられ、舌が差し込まれてくる。

結菜ゆなは僅かに息を荒らげながらそれを受け入れて舌を絡ませる。

うっすら目をあけると目の前には目を閉じた悠真の長いまつ毛。

結菜は再び目を閉じてキスに没頭した。

「はぁ…悠真、待って」

「すみません、長かったですか?」

「ん…うん、なんか…汗かいてきちゃった。凄くドキドキしてて、頭が破裂しそう」

あはは、と笑ってみせると、悠真は嬉しそうに笑って結菜をぎゅっと抱きしめた。

「僕もです。心臓バクバクして凄い」

確かに、制服越しにも分かるほど悠真の心臓は高鳴っていた。

それが結菜を余計にドキドキさせる。

「…もしかして、悠真も…その…」

「…はい、初めて、です」

「同じ、だね」

「同じ、です」

エッチをしよう、と彼に言われたのは30分ほど前の事だった。

いつも一緒に過ごす文芸部の部室でくつろいでいた時だった。

特に部内交際禁止という規則は無いが気まずくなるのが嫌で他の部員には言わず、時折二人きりになれる時間を見つけてはお喋りしたり、キスをしたりと学生らしいお付き合いをしていた。

「それは…まだ、早くないかな」

まだ付き合い始めてから一ヶ月も経ってない。

こういう事はもう少し互いをわかってから、というのが結菜の考えだった。

「でも…カレカノになったんですから、僕、先輩としたいです」

「部室だよ?」

「鍵しめましたし、今日は誰も来ません」

可愛い彼氏の周到さに驚きつつ、少し笑ってしまった。

鍵をかけてたなんて全く気づいてなかったよ

「先輩は僕の彼女じゃないですか、僕のものにしたい」

少し恥ずかしそうにそう言う悠真に胸が高鳴った。

可愛い、かっこいい、嬉しい…色んな思いが入り乱れる。

「じゃあ…ね、一つお願い」

「なんですか…?」

「初めてだから、やさしくしてね」

「…頑張ります」

悠真の手が制服のブラウスのボタンを外す。

肌蹴はだけた所からブラが覗いた。

ピンクの生地に黒のレースが付いた、セクシーなデザイン。

「以外と派手なの着けてるんですね」

「別に、狙ってつけたんじゃなくて今日はたまたま…」

慌てて弁解する私を「はいはい」と笑顔で流して悠真は下着のホックに手をかける。

上手く外せないようで、そのぎこちなさすら可愛いと思った。

ホックが外されるとそんな余裕はすぐになくなった。

白い肌が、丸く膨らんだ胸が明るい部室でさらけ出された恥ずかしさで結菜は俯きながら胸を手で隠す。

「隠さないで下さい」

悠真は私の手首を掴んで、床に押し倒す。

胸を隠せない上に、振りほどけない悠真の力の強さに “男” を感じて初めての緊張に体が強張った。

「…恥ずかしい」

「綺麗です」

可愛い後輩とは言え悠真はれっきとした男だ。

私より背は高いし力も強い。

わかっていたはずなのに直面した事で改めて緊張してしまう。

力を込めても、悠真の手はびくともしなかった。

そのまま、彼の顔が近づいてくる。

首筋に顔を埋めると、悠真は小さな一点を強く吸った。

「つっ…」

「先輩に、キスマーク…つけてみたかったんです」

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