「俺、橋本さんのこと…」
「私、結婚してるわよ」
「知ってます」
「私より娘の方がアナタと年が近いのよ」
「知ってます」
………
………
………
…「酔った勢いで遊んでみる?」笑
いい年して悪い冗談を言ってしまったと反省する前に彼の返事が真正面からぶつけられ、表面上大人ぶりながらも内心緊張しつつ近くのホテルへタクシーで向かう。
彼は自分が同年代の女性に興味が持てないこと、年上の女性が好きで私を慕っていたのも姉や母ではなく一人の女性として好意を抱いてくれていたからだと話してくれた。
ホテルに入るやいなや、どちらともなくキスをしていた。
舌を絡めるとお酒の匂いが行き来する。
まだぎこちなさのある彼の舌を絡めとりジュル、と吸い上げると「んん…」と鼻にかかった色っぽい声を漏らしていた。
夫とはもう10年以上セックスレスでキスさえも随分久しぶりだったから私は貪るように彼を求めて何度も角度を変えて深く唇を重ねた。
唇を離すと唾液が少し、糸を引いて切れた。
「一緒にシャワー行きましょうか」
服を脱いだ彼の体を見て、私は下半身が
細い割りに筋肉がついている均等のとれた体、張りのある肌、そして既に首をもたげ始めている男性器…そのどれもをもっとよく見たい、と思いながら同時に自分の体を見られるのが恥ずかしくて仕方なかった。