恋のはじまり

忘れられないセックス

「兄に向かってなんてことを」

「警察に通報されないだけましだと思ってよ、兄貴。10万渡すから」

「わかった。家賃分としてもらってくぞ」

ぎぃ、とドアが開く音がした。

そして

「二度と来るな」

と尊くんは言った。

どんな返事をしたかまでは聞こえない。

けど、尊くんと彼は兄弟だったみたい。

だからあたしに過保護になってたんだ。

なるほどね。

 

「た…………けるくん」

「!皆川さん、起きた?大丈夫?今は会社の事務室だよ」

「…………兄弟?」

「!!聞こえて……そうだよ。皆川さんの元カレは俺の兄貴」

「兄弟そろってあたしを………馬鹿にしてるの?」

「え?」

「もう関わらないで……あたしはもう死にたい。あたしは死ぬ方がいいんだ」

「そんな!」

「誰からも求められない…あの子と一緒に死ねばよかった」

「……皆川さん」

「!!!!」

気が付けばあたしはキスをされて、言葉を封じ込まれた。

「んっ………」

「……お願いだから死なないで。大好きですよ、皆川さん」

口を離したころにはそう、ツラそうにして話す尊くんがいた。

あたしと同じく泣いている。

きびすを返して尊くんは部屋に鍵をかけて戻ってくる。

そしてまたキスをしてきた。

軽く

フランクなキス。

「皆川さん、俺知ってました。兄貴からよく聞いていたので。」

「え?」

「けど早織さんと出逢ってからの兄貴は別人でした。こんなにも自分勝手な人間だったなんだ。と怒ったり」

尊くん??

なぜか辛そう。

ぽろっと零れた涙をあたしは手で拭った。

「知っていたのに…兄貴の居場所をつかむためにそばにいました」

少しだけ震える手。

尊くんは、正直だなぁ。

「でもそばにいるうちに俺、皆川さんが……」

「いいよもう」

「あの」

「わかってる。大丈夫、あたしは一人でも大丈夫だから、もう忘れて」

「わかってない!」

初めて尊くんに怒鳴られた。

驚いた。

「俺、皆川さんが皆川実久(みながわみく)さんが好きになったんです!誰よりもそばにいさせてください!!」

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POSTED COMMENT

  1. blank 小枝ちゃん より:

    前置きが長すぎる上に、最後の状況が分かりにくいです。

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