マニアック

絶倫男しか愛せない私って一体・・・【後編】

●寝取らせて願望がある絶倫男

27歳を迎える5カ月前、私がお付き合いさせていただいたのが、田之上隆史たのうえたかし、23歳。

隆史君と付きお付き合いを始めてから、ちょうど2カ月が経過したある日、彼の口から
驚きの言葉が放たれる。
………

………
「俺、真由美さんが他の男とヤッてるところを見たい・・・」

エッチの最中、隆史君が私を見上げながら、そんなことを言いだしたのだ。

騎乗位の状態で隆史君に跨っている私の黒髪は、じっとりと肌に張り付き、まだ息は荒い
まま。

ふるふると揺れる白い胸に、汗が伝っていく。

真夏の蒸し暑い日曜日の昼下がりでのことある。

 

実は、4人目の絶倫男、幹彦さんと別れた26歳から約1年ほど、まだ独身時代に、
私には週末に会って性交するだけの男性、所謂セックスフレンドがいた。

友人の美穂子に誘われて行った人数合わせの合コンで出会ったのが、何を隠そう、隆史君
である。

隆史君も私と同じような経緯で参加したようで、隅で1人つまらなさそうに安酒を呷って
いた。

逸れ者同士の2人は、意気投合したというわけだ。

隆史君は1人暮らしの大学院生だった。

色白の細い体に黒縁の四角い眼鏡。

一目でインドア派だとわかる風貌をしていた。

私たちは週末になると、いつものように繁華街の居酒屋で落ち合い、そのまま隆史君の
部屋に入り浸った。

外見の印象に反して、隆史君は性欲が強かった。

好きだとか付き合うとか、そんなことは言わない。

デートといえば、居酒屋か部屋でのセックス。

どちらからもあえて口にしないが、恋人未満のセックスフレンドであることは、お互い暗
黙の了解だった。

 

ガツン、と大きく、隆史君が腰を跳ね上げる。

「ああっ・・・」

私の際奥さいおうを隆史君のモノが突き、声にならない声が唇の端から漏れる。

ギュッと強く、私は歯を噛み締めた。

「どう?エッチの上手い友達を紹介するから」

「本気なの?」

隆史君の真意がわからず、私は問いただした。

「もちろん。悪友の英彰って奴とさ、旅行でお互い相手を交換して、ヤリまくろうって
話してるんだ。興奮するだろ?」

私は隆史君の突然の提案に口籠くちごもった。
………

………
隆史君とこんな関係を続けている私だが、男なら誰でもいいというわけではない。

体だけの関係になった男は、隆史君が初めてである。

その隆史君が、私と他の男との関係を望んでいる?

ホントわけがわからない。

体だけの関係のセフレである私のような者が言える立場ではないのかもしれないが、
そんなの不潔ではないか。

 

「8月末に、俺たちと英彰たちの4人で旅行しないか?無理かな」

隆史君は私の胸に手を伸ばし、乳首を弄る。

「ちょっと、大事な話の最中に触るは反則。ねぇ、それってつまり、寝取られ・・・、
いや、違うか、寝取らせってやつ?」

「うーん、まあ、そんな感じかな。とにかく俺、真由美が他の男とヤッてるところを見た
いんだ。絶対、興奮する。君だって、たまには変わったコト、してみたいだろ」

隆史君がそんな性的愛着を持っていたなんて、初めて知った。

「駄目かな?」

隆史君ははにかむように私に問いかける。

私はしばらくためらった。

隆史君以外の男に、ただ快楽のための人形として差し出されるなんて・・・。

けれど、その不埒な提案は、私の中に燻っている好奇心を刺激した。

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