あたしにこの仕事は向いている。
二けたキャリアがあって、全部サービス業。
だから、今回もうまくいく。
そう確信していた。
あの日が来るまでは。
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「
「はぁい!」
ここはあたしこと、清水萌恵(しみずもえ)の天職の、パフェ専門店。
シフト勤務でここでの実績は計り知れない。
どれだけの人を「あー今日来てよかった」と言わせてあげられるかどうか。
それだけにこだわっている。
こうして過ごしていると、実は昨日でちょうど2年目を迎えた。
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あがっていいと言ってくれたのは総務課の鈴木さん。
昔からの知り合い。
中学・高校が一緒だった。
もともと鈴木ちゃんが先にここにいて、あたしは誘われて偶然にも入社しただけ。
けどそれだけ自負してる部分もあれば、ダメなところもある。
人間だれでもそうだよね。
そして人間だれしも持たなければならないのは、
最高のストレス解消法。
あたしには彼氏がいて、その彼氏と手をつなぐだけでストレス解消になるのだ。
「お疲れ様、今日も待っててくれてありがとう」
「隣の店なんだから気にすんな」
そう、うちのライバル店の店長があたしの彼氏。
最初は喧嘩の毎日で、いつだって競っていた。
しかしそのうちに二人で会うことが増えていくと、
感情は変わっていき、次第に相思相愛になった。
ちなみにこの話は………
彼氏こと、山本夢久(やまもとむく)と二人だけのもの。
秘密じゃないと互いになぁなぁな関係になって、
そのうち突如なくなってしまったり、失いそうな気がして。
夢久さんは公表したいと言ってくれるが、正直怖いんだよね。