憧れの先生との2人きりの職員室
私は今高校で社会科の教師として、日々いろんな生徒と向き合っている。
そして、毎年のように、春の卒業シーズンには、
見送っては、次に入学してくる新しい生徒を迎え入れている。
私の高校には何人か女性の教師はいるが、そのほとんどは30代後半から40歳以上
ばかりで、20代は私一人。
自慢ではないけど、私自身、そこそこイケてる女だと思っている。
学生の頃は、一応、彼氏に困ったことは一度もないし、スタイルもメリハリのある、
男好みの体形の持ち主だと
だからだろうか、何年も女教師として多くの生徒と向き合っていると、時々、男子生徒の
中には、私に恋心を抱いてくる子もいるのだ。
教師が教え子と恋人関係になるのはご
あってはならないこと。
実は、私はその超えてはならない一線を超えてしまい、教え子の生徒と肉体関係を持って
しまうまでになったことがある。
その教え子にとっては良かったのかどうかわからないけど、私の中では良き思い出として
今でも頭の片隅に大切にしまってある。
そんなイケない教師と教え子の関係を持ってしまった私だけど、自分の学生時代を振り
返ってみると、私自身にも同じような淡い恋心を抱いた思い出があった。
それは、私が高校3年になった時の話。
新たな担任として、
のが始まりだった。
谷本先生は、学生時代に大学までずっと野球をやってきたからか、体形はかなりガッチリ
していて、髪は短髪の爽やか系男子といった感じ。
超タイプなんだけどぉ~って、一目見ただけで私の心はビビッと鳴り響き、恋心を抱き
だしたのです。
その頃、私には
谷本先生と出会って以降、何となく頼りなさそうな彼とは、次第に心が離れていった。
………
………
私のクラスの女子には、悔しいけど、私よりも美人な
鈴子はクラスどころか、学年、いや、学校一の美人で学校中の男子生徒の憧れの的で、
よく告白されたという話を聞いていたほど。
どうやら鈴子も谷本先生のことが好きになっていたようで、言ってみれば、私の恋の
ライバルでもあったのです。
そんな圧倒的有利な鈴子に勝つためには、他で頑張って谷本先生に近付く必要があった。
そこで思いついたのが、勉強を頑張ることだった。
正直言えば、私はそれほど勉強が得意といったわけではなかったけど、唯一まだましな
成績だったのが、社会科の日本史だった。
谷本先生も日本史の先生だったので、私は他の教科は捨ててでも、日本史だけに絞って
勉強をして、少しでもいい点数を取ることに決めたのです。
そうすれば、先生に褒めてもらえるし、私の存在も他のどの女子生徒よりも、覚えても
らえるはずだ。
そして、その作戦は見事に的中する。
他の教科は50点前後からギリギリ赤点をクリアする程度だったけど、日本史だけは、
毎回最低90点以上は取り、時々100点を取ることさえもあった。
当然、クラスで毎回トップの成績で、みんなの前でよくやったと褒めてもらえたし、
私が廊下を一人で歩いていると、
「横川、いつもよく勉強しているんやな、その調子で頑張れよ!」
たまに、谷本先生が個人的に声を掛けてくれるのが嬉しかった。
それに比べて、鈴子もそれほど勉強ができる方ではなかったためか、谷本先生に私ほど
声を掛けてもらえることはなかったようだ。
その結果、私は鈴子との激しい