マニアック

アダルトグッズ開発会社

あたしはこのアダルト会社の開発者だ。

年単位でしかアダルトグッズを作っていない。

なので他の会社から出遅れしているか、と言われる。

だがしかし、そうでもない。

どんなに二番煎じと言われようが知っている。

あたしの会社は誰よりも愛されているんだ。

‥‥‥

‥‥‥

今日は新しいグッズの開発をする日だ。

小さなビルに‥‥‥ではない。

あたしの自宅で、だ。

<ピンポーン>

あぁ来たか。

あたしは心おどららせて玄関のドアを開いた。

「おはようございます、春木はるき社長」

「いらっしゃい。おはようだね、黒澤くろさわくん」

彼は唯一の社員でありパートナーの黒澤くん。

「今日は僕も企画を持ってきましたよ!ぜひぜひ、社長と使いたくて‥‥‥」

「ありがとう。ならさっそく始めましょうか?」

 

あたしは重くて長くて、一日の陽の光を遮るカーテンのスイッチを動かして、

シャーっと部屋中を真っ暗くさせた。

「黒澤くん、まだ10時だけど準備はいいの?」

かろうじて見えるくらいの明かりで、あたしたちはギシッとベッドに腰をかける。

あぁ‥‥‥今日はどんな作品を見せてくれるんだろう。

だけど言った通り、まだこの時間なのに黒澤くんは勃起できるのかしら。
………

………
「準備はいいです。大丈夫です」

「そう‥‥なら、これ飲んでくれない?」

あたしはそっと小さなボトルを渡した。

「まるでファイナルジーのポーションみたいなものですね」

「これは特製品なの。一応新商品よ?でもまだ飲まないでね」

「え?」

あたしはかすかな明かりを確かに、ベッドに腰かける黒澤くんのジーパンのチャックを下ろした。
………

………

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