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「亮ちゃんお待たせ!」
「遅いぞー。まったく。俺がいないとダメなんだからな」
「‥‥‥そうだね」
「じゃ、親父のいるアメリカに行くぞー」
あたしは旅立ちます。
この旅行はただの誕生日祝いじゃない。
お義父さんが体調崩して会社の立て直しが出来ないから、
率先力のある亮ちゃんに仕事を託されたことがきっかけで、
数年ほど、アメリカに住むことになった。
これであたしも、永遠に逃げられなくなったんだった。
さよなら。大好きだったよ、まなぶ。
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「っは、ぁ、んあっぁ」
「ほら、もっと、泣けよ」
「ぁ、待って、亮ちゃん‥‥っ!」
秘部を舐められ続けて約半年が経った。
アメリカについてからは、挿入されることなく、ただひたすら快感を与えられている。
あたしはまなぶとのセックス以来、イケない身体になった。
それを見つけてか、あたしが亮ちゃんでイケるように、
まなぶのこと忘れられるように身体に覚えさせると言っていた。
最初は暴力があって、それが原因かもと考え始めた亮ちゃん。
けど違う刺激を、といって媚薬とおもちゃを探し出していた。
それを使って、やっとイクこと思い出したあたしの身体。
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それ以来ずっとまんねりなセックスの日々。
あたしは正直言うとイク振りをしないと身体が持たない。
一応濡れるのはローションのおかげもある。
これは秘密の話だけどね。
まなぶとの‥‥‥あの感覚が‥‥‥ずっと身体の奥底に大切な箱に入っている。
まなぶが好きなオレンジのリボンで蓋をしている。
溢れないように、情事の最中にまなぶの名前を呼ばないように。
あたしは毎日が地獄のよう。
いったい‥‥‥あたしはいつまで‥‥‥