「‥‥‥はは‥‥」
「咲」
「あーあ。まなぶの声思い出したら、すぐ近くから聞こえて―‥‥!?」
あたしは期待半分、疑い半分でまなぶの声が聴こえてきた。
けどここはアメリカだし、まさか来ることなんかないよね‥‥‥?
「‥‥‥帰ろう」
いつもの散歩道から自宅に戻ろうと
すると目の前には、
「うそ‥‥‥まなぶ‥‥?」
大好きな幼馴染の大事なまなぶがいた。
幻でも見てるのかな‥‥。
なんであたし
こんな妄想してるだけでリアリティ高すぎる。
「咲、おいで。迎えに来たよ」
「まな、ぶ‥‥?なんで‥‥‥どうしてここに‥‥‥」
「ちょっとコネ使った。そうでもしないと一生俺は咲を見つけ出せないと思ってね」
涙が、気持ちが、溢れるあたし。
ずっと会いたかったから。
夢の中でも出て来てくれないまなぶが迎えに来てくれるんじゃないかって、
勝手に妄想していた。
「まなぶ‥‥まなぶ‥‥‥っ」
あたしは走ってまなぶの胸に飛び込んだ。
「まなぶ‥‥‥っ、まなぶだ‥‥‥」
「よく今まで一人で耐えたな。よしよし」
「う~~~~っ」
「‥‥‥もう我慢できねぇ。今すぐ咲を抱きたい。ダメか?」
心から求めているものがわかったあたしに否定なんてない。
「あたしも‥‥ずっとまなぶを求めてたの‥‥‥」
路上であたしたちは周囲の目を気にせずキスをした。
—–
すぐそばにあるラブホテルに、手をつないで早歩きで向かった。
鍵を受け取り部屋までのエレベーターの中から、あたしたちは求めあっている。
長い、長い、キス。
たったこれだけであたしの膣は濡れてジンジンしてくる。
あぁ、これが本当の恋の相手なんだ。
あたしは身に染みて感じてわかった。
人工的な濡れなんか、痛いし。
「ふ‥‥」
「咲‥‥愛してる」
「あたしも‥‥愛してるよ。愛してるのは、まなぶだけ」