そう言われて顔を上げた瞬間、唇を奪われる。
雨に濡れて冷えた私の身体を抱き寄せ、口内を吸い尽くすように舌を絡ませあった。
室内に、雨音と水音が混ざり合う。
「んっ……ぁ」
薄く開いた沙耶の唇から吐息がこぼれた。
俊介は私の背中に手をまわしたまま、ブラジャーのホックを器用に外す。
何度も唇を重ね合わせ、舌を絡ませながら、互いに身につけている衣服を脱ぎ捨てていった。
俊介の指先が、乳房をとらえ乳首を吸い上げる。
もう片方の手は胸元から腹部、腹部から臀部へとなぞりあげるように、ゆっくりと動いていった。
その触れ方がどこかもどかしいような、くすぐったいような感覚で、思わず身体が反応してしまう。
俊介は暫く臀部を撫でたあと、そっと秘部へと触れた。
「沙耶ちゃんのココ、もうすごいことになってる」
「意地悪……言わないでよ」
愛液で濡れた割れ目を指先で上下になぞりあげた。
身体が震え、ひと際高い声があがる。まるで自分の声ではないように感じた。
「あっ、あ……っ、俊介……!」
親指でクリトリスを弄られ、2本の指が中へ挿入される。
中の擦れる感覚とクリトリスへの刺激に、快感はとめどなく身体中を駆け巡った。
「もっと、声聞きたい」
俊介はそう呟いて、乳房を揉みながら、乳首の先端を舐めあげた。
私はびくびくと身体を震わせ、立っているのがやっとのことだった。
「あぁ、っ、あ……!俊、だめっ……」
「ダメじゃないでしょ?ほら、今度は壁に手をついて」
言われるがまま、上半身を倒して部屋の壁に手をつける。
俊介の手のひらが臀部をさすると、その温もりに、感覚に、背筋が小さく震えた。
その手は再び秘部へと伸び、中へとはいってくる。
「あっ、……ん!」
「ほら、自分でも触ってごらん」
耳元で意地悪く俊介が囁く。
私の片手をとり、そっとクリトリスへと誘導した。
恥ずかしくて、恥ずかしくて――たまらない。
「やっ、だあ、俊介……!私、自分で……っ!」
「そう、俺の前でオナニーしちゃってる。沙耶ちゃんはえっちだね」
快感を求めて、指先はクリトリスを擦る。
溢れた愛液が数滴、床に落ちた。
「お願い、俊介……もう、」
懇願するように、涙目で俊介を振り返った。
「いれてほしい?」
そう問いかけると、私は目を逸らしてコクコクと頷いた。
俊介は棚に置いてあったコンドームを自身に装着する。
「両手、ついて。後ろからだからね」
指先が秘部から離れ、再び壁に添わされたと同時に、俊介のモノが一気に中へと挿入された。
「ああぁっ!!」
俊介の細い指先とは比べようのない質量に、快感に、頭の中が真っ白になりそうだった。
俊介は私の腰をがっしりと掴み、焦らすかのようにゆっくりと腰を前後に動かす。
「ひゃっ……!あ、あぁ、俊介っ……!」