恋のはじまり

私にとってクリスマスは特別な日…

――ちゅっ……くちゅ……

翼の部屋に入った瞬間、玄関口で靴も脱がないままハグをして……暗闇の中で唇が重なり合う。

「ん……ふぁ……」

優しいものだったそれが、いつか舌が絡まり、口内をなぞる。ぴちゃぴちゃという嫌らしい水音が、冷え切った部屋に響いた。

「ん……布由乃ふゆの、ごめん、最後までするつもりはなかったんだが……止められねぇ……」

あの意地っ張りで頑固な翼が、私に「ごめん」なんて言う日がくるとは。

からかってやりたい気持ちもあるけれど、先ほどからの抱擁で……翼のそこが、おもいっきりテントを張っていることに気が付いているから、私は「いいよ」と頷いた。

「ありがと、な……優しくするから――極力」

「ちょ、そこは約束してよ」

「しょうがねぇだろ……ずっと布由乃ふゆのとこういうことするの、妄想の中でしかできなかったんだから」

――……つまりあなたの妄想の中ではとっくに睦みあっているのね、私達。

口ではっきり言われると、むず痒くなってしまう。

私が照れている間に、翼が服の上から私の胸を撫でる。

やわやわと掴むような手つきは、優しいけれどもどかしい。

「脱がせていいか?」

「こ、ここ玄関!」

「……部屋温めるわ」

やっと部屋に上がる。

あまり片付いてはいない翼の部屋はいかにも男の一人暮らしって感じだった。

寝室に誘われると、思わずそこでもきょろきょろしてしまう。

「こっち、集中しろ」

再び、深いキスを仕掛けられる。

「んっ!ちゅ……」

キスをしたまま、互いの服を脱がし合う。

私がぎこちなくボタンを外している間に、翼は私の服をすっかり脱がせてしまった。

「あ……やだ……」

はずかしくて、つい胸を隠してしまう。

まだ温まりきってない室内に少し肌が泡立った。

「……見せて」

翼はそっと私の腕を取り、そこを凝視する。

「だいぶ育ったな、ここ」

むにっと胸に触れられると、恥ずかしいような、手から零れるサイズにちょっと誇らしいような気もした。

翼はそのまま胸の頂に顔をよせ、ちゅっ……と口に含むと、舌で転がした。

「あぁ……」

私の様子を伺うように見上げた翼は、もう片方の乳首をきゅうっと抓る。

「きゃんっ!」

舌でころころと飴玉のように転がされ、指できゅんきゅんときつく抓られ、どちらの刺激もたまらない快楽を生む。

布由乃ふゆの、感じてる?」

見ていればわかるだろうに、わざわざ聞いてくるのは意地悪だ。

答えるのが恥ずかしくて、つい足をすり合わせると翼はその様子を笑う。

スカートのファスナーを下げ、ストッキングを抜き取った。

「ここ、もう濡れてんの?」

「あ、あんまりじっくり見ないでよぉ……!」

下着の中心をふにっとつつかれる。

水音を含んだそれがえっちな音を立てて、私の羞恥心を煽った。

「顔真っ赤だな。……可愛い」

翼は……私が知らないくらい、嬉しそうに笑った。

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