「可愛い。
「そ、そんなはずかしいこと耳元で言わないでぇ……っ!」
耳たぶを吸われ、優しく舐められると、くすぐったさと同時にもどかしさで腰が揺れる。下着の上から優しく擦られる中心部が、ますますずっしりと水分を含む。
「直接、するからな」
翼は下着に手をかけると、するりと抜き取った。
「……っ!」
そこを晒すことに抵抗はあったけれど、翼は大きく足を開かせてしまう。そして
「ああっ!そんな、だめぇ!シャワーも浴びてないのに……!」
濡れた中心部に口を付け、肉厚な舌がクリトリスをなぞった。
「ああっ!ふぁああっ!」
くすぐったいような、むず痒い感覚に逃げそうになってもがっちり腰を掴まれる。
舌で愛液をすい、クリに擦り付けられるとびくびくと腰が跳ねた。
「だめぇっ!そこ、気持ち良すぎるからぁ!」
――くちゅっくちゅっ……ちゅっちゅっ……
私の静止も意味をなさず、翼は尖らせた舌でクリの先端ここりこりと苛めた。
「ああああっ!だめぇ!こりこりするの、やだぁああ!」
たっぷりぬるぬるの唾液で転がされるのとは違い、先端を責める快楽は意地悪でナカにきゅんきゅんと響く。
「ん……クリ、苛められるの好きなんだな」
翼は意地悪くにやりと笑うと
「ああああああっ!ひっ!やぁあああっ!」
すっかり丸々と快楽に従順になったクリトリスを唇で食み、きつく吸った。ぞわぞわとした快楽と逃がしようもない疼きに高いところまで登らされて……絶頂が違いのを感じる。
「っく、いく、いっちゃう!」
「はっ……いいぜ、イって……もっとよくしてやるから」
「あっ!嘘!それ、やだやだぁ!」
私のナカにゆっくりと指が挿入され……くにっとある一か所を持ち上げる。
その瞬間、陰核を後ろ側からじわじわと責められているような、ぶわっとした刺激がクリを責める。
「ああああぁ!イクイクイクっ……!」
なけなしの羞恥心とは裏腹に、もっともっとと、ナカから愛液が溢れ、とろとろのそれを舌がすくって……ぬるぬるとクリを転がし、逃げてしまう度に叱るように吸われ、逃げ場のない、気が狂うほどの快楽が押し寄せた。
――じゅっじゅるっ……くりゅっくりゅっ……
「あっあっ!ふあああ!クリ舐めるの、だめぇ!きもち、よくておかしくなる……!」
吸い付かれ、転がされ、甘噛みされ……ダイレクトすぎる快楽に脳が痺れ、果てた。
「あああああああっ!」
身体が弓なりにびくん!と跳ねる。
「あ、あぁ……」
舌でめちゃくちゃにされたクリトリスは一回の絶頂じゃ快楽が上手く逃がしきれなくて、しばらくびくびくと痙攣が続く。疼くのはナカも一緒で、太い指を増やされた瞬間、きゅうっと絞めてしまった。
「すげぇ、吸い付いてくるな……」
「まって、まだ、イったばっかり……」
「俺も限界なんだけど……気持ちよくなってる
翼が寛げたそこには、そそり立つ男性のものがあった。
「ん……おっきい、ね?」
「……そりゃどうも」
私が先端を優しく撫でてあげると彼は少し息をのんだ。
(……なんか、可愛いかも)
気持ち良くなりたくて張りつめたそれを、私だけが解放できるんだと思うと、なんだか嬉しい気がする。
「おい……っ!」
私は舌を伸ばして、男性器の先端をちろっと舐めてみた。
独特の臭いと、透明なそれがしょっぱい。
「ん……っちゅ……」
鬼頭くらいは口に含めそうだから、たっぷりの唾液で誘う。
入らない部分は手で擦ってあげると、頭上で切ないため息がこぼれた。
「やべぇ……すげぇ嬉しい……」
「んむ?」
つい咥えたまま見上げてしまう。
翼は眉をひそめて「もういいから」と続けた。
「
「ん……」
いよいよ、だ。
「あ、でもフェラの続きはまた今度してくれ」
「ば、ばか……」
ムードも減ったくれもない。目が合うと、自然と笑ってしまう。
私は翼に従うまま、仰向けになる。
そこには、指とは比べものにならない質量があてがわれた。
「濡れてるから、大丈夫だとは思うけど……痛かったら言ってくれ」
「んっ……うん……!だ、いじょうぶ……」
ゆっくり、ゆっくりと奥を目指す肉棒は私のナカで存在感を主張する。
「きっつ……!すげぇ、吸い付いてくるな……っ!」
「あぁ……!ナカ、きゅんきゅんする……っ」
ゆっくりとした動きで、入り口のあたりをコリっと刺激されるとつい腰が揺れてしまう。
奥を目指すそれが、だんだん動きが速くなり、私のナカをかき混ぜた。
「ああっ!奥、すごい……っ!」
鬼頭でぐいぐいと押し上げられる最奥が、苛められるたびにきゅうきゅうと締め付けてしまう。
翼の表情が切なく曇るのが嬉しくて、足を腰に絡め、誘った。
「あああんっ!」
ピストンが激しくなり、一気に奥まで突き上げられる。衝撃で身体が仰け反った。
「ふあああっ!……んんっ!深いぃ……っ!」
「
翼はそう言うと、クリに手を添え、こりゅんっと指の腹で強く擦った。思わぬ刺激にナカを思いきり締め付けてしまう。
「きゃぁああっ!んんっ、んぁあ!」
激しく突き上げてきた肉棒が、一際奥を突く。
「……っく!」
「い、……ちゃったぁ……」
多分、果てたのは同時。
お互いに上がった息をうまく整えることができないまま、書き抱くように体を摺り寄せる。
「はぁはぁ……
快楽を逃がし切れていない私は耳元で囁かれるだけでもびくびくしてしまう。
ふと、枕元の時計に目が行く。
時刻は、あと少しで日付を跨ぐ。
「私も……」
無防備な姿の翼にすり寄り、唇を重ねる。
「このまま一緒にいたら、もっと好きになっちゃうかも」
どちらからともなく絡めた掌は、すっかり温まっていた。
嫌いだった『特別』な日が、終わりを告げた瞬間だった。