彼女も龍平に続いておみくじを結わえようとするが中々上手くいかないようで手間取っている。
その背中に龍平はぴたりとくっつくように立った。
「下手だな」
「…少し不器用なだけですー」
「その割に髪は器用に結ぶよな、お前」
そう言いながら龍平は後ろから手を回して美緒を抱き寄せ首筋に顔を埋める。
「浴衣のうなじって良いよな、男のロマン」
「何言ってんの…や、ちょ…」
剥き出しの首筋からうなじへツーとなぞるように舌先で舐められるとゾクゾクと背中に仄かな快感が走る。
「…誰も居ないし、もう少し奥行けばバレないからさ」
「誰も居ないし、って今から来るでしょ。お祭りだし…それにここ、神社だよ」
「子宝に恵まれるかもな」
「…ばか」