幸い、大輝の行動を見張っていたお舅さんが取り押さえたので妹さんは無事だったが、一緒には暮らせないと妹さんは遠い親戚に預けられた。
大輝はカウンセリングへ連れて行かれるなどしていたが、お姑さんとお舅さんは改善は感じることができなかった。
奴は過去に数人の彼女とつき合っていたが、すぐに別れたようだとお姑さんは言った。
しかしある時から大輝の性欲が落ち着いたように思え、その頃に大輝は私を婚約者として両親に会った。
「大輝の異常さが落ち着いたようには感じていたけど、不安で。あなたが苦労するんじゃないかと思ったの。
でも、そんなこと言えないし。それなら憎まれてもいいから、私とお父さんで感じ悪くしてあなたに嫌われようと思ったのよ。
失礼な態度をとってごめんなさいね」
「いえ。私もお母さん達の気持ちも知らずに…」
「恵さん、もし別れるなら、手を貸すから」
「別れるのも面倒ですから。このまま、何とかやっていこうかと思います。私は男運が悪いようなので」
「それなら、いい方法がある。任せて」
お姑さんはにっこり笑った。
その日の夜、私は当てがわれた部屋のベッドの下で息を潜めていた。
泥酔状態の大輝が部屋に入ってくる気配がする。
そしてベッドに横になるのが分かった。
大輝は隣に寝ている女に手を伸ばし、いつものように胸をわしづかみにしたんだろう。
「いったぁぁい…んん」
という、何とも気持ちの悪い女の声がした。
「なんだよ~?うれしいんだろ~?」
と呂律の回らない大輝の声。
「嬉しいけどぉ、もうちょっと優しくしてえぇ…ん…」
「ひどいのが好きなくせに」
言葉攻めのつもりなのか、大輝は気持ち悪いくらい上機嫌な声を出した。
………
………
「ほら、胸吸わせろ」
「や…あん…」
衣擦れの音がして、チューチューともヂュヂュとも区別のつかない吐き気を催す音が聞こえる。
「や~~…んん…」
女は気持ちよさそうに喘ぐ。
「気持いいのか?」
「気持いい…ん」
この女はいちいち語尾に
「ん」
をつけないと喋れないのか?
「ねえ、もっ…とおおん…」
「せっかちだな。もっと吸ってやる」
さっきよりもはっきり聞こえる乳首を吸うヂュヂュヂュという下品な音。
「や…ん、きもちいい…ん…」
「もっとしてやる」
「うれしい…ん…」
大輝がベロベロベチャベチャと女の体を舐めているのが分かる。
あいつはいちいち感心するくらいデカく舌の音を立てる。毎回これで私は吐き気を感じてた。