最初はお姉さんがいないと!!
って感じだったけど、ある意味もう一度一緒に過ごす時間があっていいかも。
うれしいなぁ。
「いいじゃん。久しぶりに温泉でも入るか」
「‥‥‥っうん!!」
亮太も何も言わない。
空気感で伝わるのは、緊張だ。
朝食は二人でバイキングにした。
同じ席で同じものを食べて会話する。
こんな簡単なことも今までできていなかったなぁ。
ふふっ。
今日みたいな日は覚えておこう。
素敵な日になるんだ、絶対に‥‥‥
「同じ部屋で過ごすのって久々だなー」
まさかの二人っきり。
なんだか場所を変えただけなのにこんなに緊張するんだ。
夫婦なのになー‥‥‥。
「久々!会社は大丈夫?」
「‥‥‥今ごろ俺を探してそうだな」
「え‥‥‥」
そう、実はお姉さんから亮太は職場でセクハラしてくる課長と喧嘩して、
この旅館に来るお偉いさんに取り入るという流れだったらしい。
そこで二泊はするからって、けど内緒だと言われていた、
そしてあとは任せてと言っていた様子。
なるほど。
そういうことなんか‥‥‥
お姉さん、やるな。
「ま、いいか。たまには一緒にいるのもいいな」
「そうだね!」
「ここは温泉が有名らしいぞ。姉貴が言ってた」
「へー。そっか。じゃぁ入ろうよ!」
「そうそう、混浴だから一緒にな」
どのくらいぶりだろうか。
こういう行為すら久しぶりすぎる。
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