…………
…………
「ねぇ」
気が付くとあたしは教室の自席で眠っていた。
目の前には、あたしを呼んだ男子がいる。
「り………」
「残念だな」
その
健人くんだ。
でも。それでも。
これが流星じゃなくてもいいから、もう一度あの頃に戻らせて…………
「り………せぃ…………好………」
「黙れ」
そう言ってあたしの唇に誰かの唇が重なった。
………
………
あたしは本格的に目を覚ましたのは、携帯電話の着信音だ。
起き上がるころには誰もいない。
携帯電話を見るとそこには健人くんの名前があった。
「さっきいたじゃん…………」
×のようなマークを押して嫌がらせ。
さっきキスした罰だ。
「こら出ろ」
「うわぁ!!びっくりした!!」
「ったく……いつまでも寝てるなよ?」
「はいはい。っとに…いいこと何もないし」
「帰るぞ」
このやりとりが、大学に入ってからの道筋。
なんだかんだで付き合ってる。
手をつなぐことだって
キスすることだって
いつも流星を描いてた。
けど今は健人くんがいる。
いてくれる。
だからあまり高望みは出来ないんだよね。