意地悪な後輩たち…

「あっ！やん！どっちも、どっちもだめ！」

「そ。どっちも気持ちいいですか」

指先で弾く動きが速くなり、指の腹でぐりっと潰し……むず痒く、じくじくと疼けば、びくんと大きな刺激が突然来る。

疼きの波がどんどん早くなり、下着がどうしようもなく濡れていくのがわかった。

「聞こえる？すっかりトロトロになりましたね」

――くちゅっくりゅくりゅ……ぐちゅっ！

大島君は愛液を指で掬いとると、敏感でどうしようもないクリトリスに刷り込む。

「ああああああああ！」

ぬるぬるとしたそれをまぶされるとこれまで以上の快楽が私を襲った。

「らめ、だめぇえええ！」

感じたことがない感覚に思わず足を閉じると、大島君は「意地悪しないでくれます？」と顔を顰めた。

「……ひっ！ひどいのはあなたでしょう！」

私の抗議に大島君は一瞬ぽかんとした。

けれど、すぐその口元を意地悪くゆがめる。

「……人の好意を差し置いて、あんなクズ野郎と付き合って、勝手に捻くれているあんたが俺に言っていいセリフじゃないんだよね。それ」

苛立たしそうに私の膝をがばっと開く。

そして……

「だから、おしおき」

大島君はそこに顔を埋めて

――ちゅうぅぅ……

クリをきつく吸い上げた。

「いやああ！や、それ、だめぇええええええ！」

疼きでぷっくりと腫れてしまったであろうクリは、肉厚の舌でなぞられただけで大きく痙攣（けいれん）してしまう。

ぞくぞくと駆け巡る痺れよりも早く快楽を与えられれば、気持ち良すぎてナカがびくんと収縮した。

愛液が次から次へとこぼれていくのが自分でもわかる。

「ひっ……あっ……あん！」

びくん、びくんと。

大島君の舌の動きに合わせて快楽が波打つ。

やがて波はやがて大きくなって、敏感すぎるクリを先端からちゅうちゅう緩急をつけて吸われた時、快楽が脳天まで響いた。

「あっあっ……イクっ！」

全身を駆け抜ける快楽が疼きを解き、あっという間に果ててしまった。

体が火照り、目の奥が熱い。

触れられている箇所はもちろん、縛られた手首ですら気持ちよくてたまらない。

「あっ……ひゃぁああ！」

あがった息を潜める間もなく、大島君は、イったばかりのクリトリスに再び口をつけ、飴玉のようにころころと転がす。

「あああああ！だめぇええええ！」

何度も何度も舐られたクリは舌の動きに合わせて過敏に反応し、ついには舌先でちろちろと撫でられたとき間隔をあける間もなく果ててしまう。

――びくっびくん！

「ひぁ……はぁ、はぁ……」

いじめられ続けたクリは、もはや触れられていなくてもじんじんと疼いてしまう。

恥ずかしさのあまり、内腿をすり寄せた。

「えっろ……気持ち良すぎて怖いんですよね？ずっと可愛がられている感じするんでしょ……。これのどこが不感症なんですかね？どこもかしこも、気持ちよくってたまんないって顔しているのに」

私を見下ろす大島君の眼はサディスティックそのもので。

「……あ……」

その瞳で見下ろされると、次への期待で体が痺れてしまう。

「鮎原先輩……ここから先は無理強いしません。自分で選んでください」

大島君は私と目を合わせたまま、そっと馳せていた指をナカに潜り込ます。

「ふあ……おっき……」

とろとろになったアソコは大島君の指を難なく飲み込む。男の人のごつごつしたそれは間違いなく太い。でも

「……痛くない……」

この指は私を傷つけたりしない。

無遠慮に突っ込まれることも、雑にかき混ぜられることもない。

そう思うと、やさしい質量をきゅうっと締め付けてしまう。

「このまま、俺は鮎原先輩のナカに入りたいです。先輩は、俺を欲しがってくれますか？」

くっと、ナカを押し上げられたとき、じんわりとした疼きが広がる。

「あっ……そこっ……！」

大島君は指を増やすと、とんとんとノックしたかと思えば、くにくにと捏（こ）ねる。

その度にもどかしさを覚え、きゅうきゅうと指を締め付けてしまうのを自分では止められなかった。

「気持ちよくなってばっかりじゃなくて、ちゃんと答えて？」

お仕置き、とばかりにクリを親指でぷにっと潰される。

「ひゃっ……！あっ！一緒、一緒だめぇ！して、して欲しい！大島君と気持ちよくなりたい！」

「……っ！やっぱりダメとか受付けねーからな」

大島君は自身のズボンをくつろげ、それを取り出す。

しっかりとほぐされた入り口にぴたりと当て、ぐっと入ってきたとき、腰が抜けるような感覚に息が上がった。

「あっ……ふぁっ、おっき……！」

「はっ！きっつ……！すげぇ、俺のこと咥えこんで……離そうとしねぇ……っ！」

語尾と同時に最奥をぐりぐりと擦られたとき、再び身体の奥からじわじわとほてり、あの感覚が近いのがわかる。

「あああっ！ふあああ！」

――ぐちゅっぐちゅっ！

彼のもので突き上げられるたびに、体が快楽を待ち望み、ナカがそれを伝えてしまう。

拘束されたままの手で大島君にしがみつき、逃げられない快楽に恐怖さえ覚えた。

「気持ちいい、すご、いいよぉ！」

「あーすっげ、俺も気持ちい……。先輩いますっげぇエロいですよ……エロくてかわいい……」

私は初めて大島君が微笑むのを見た。

そして、慈しむように、優しく唇が重なる。

「ん……」

下は言葉にできないほどぐちゃぐちゃに乱れているのに、上半身はお互いにしっかり服を着たままなのも……キスがあまりに優しいのも、なんだか滑稽だった。

「……もっと、早く素直になっときゃよかった」

大島君は上体を起こすと

「あっ……んんっ！」

ぐりっと一番奥を何度も突く。

「あああ……き、そ……もう、また、イっちゃ……大島君……お願い……もう、意地悪しないでぇ……！」

「……『気持ち良くして』っておねだりして？」

きゅうっとクリをつままれた。

「きゃうっ！お、お願い……気持ちよくしてぇ！」

我慢できなくて自分で腰を動かしてしまうと、大島君はすごく嬉しそうな顔をした。

「しょうがない人ですね」

引き抜かれ、そして突き上げられる。

「ああっ！奥、強い……っ！」

熱くてずっしりとしたものが抜き差しされる度に切なくなる。反面、奥まで押し込まれると体中が熱い何かで満たされた。

容赦なく責められているのに、怖くない。

「あん！あう！イク！イっちゃうっ！」

「締め付けすぎ……っ！くっ！……イけよ！」

より一層深い所に突き上げられたとき。

これまでとは違う刺激に全身がはねる。

じわじわと沸く痺れが膣に集まるようで、自分が初めてナカで感じているんだ、と実感できた。

「ふぁ……ああ……」

「あー……すっげ……もっといじめたかったのに、つられてイかされちゃいました……」

頭をくしゃくしゃと撫でられた後、優しいキスが降ってくる。

強引なえっちのわりに、それだけは恐る恐るといった感じなのが不思議で、ちゅっと彼の唇をはんでみた。

「……っ！それ、もっと、っていうおねだりすか」

「え？いやいやいやいや！これ以上は死んじゃう！」

「俺は構わないんですよ？もともと、前の男のことなんか思い出せないくらい、もっともっとイかして開発しまくって、ドスケベな身体にしていくつもりでしたし」

「なんかさらっととんでもないこと言ってない？てか、手首の拘束解いて……」

聞き捨てならないワードのオンパレードに若干引きながら、大島君の様子を伺う。

顔を赤らめているのは、セックスの後というのもあるけれど……余裕ぶった表情がない彼はいつもよりもずっとかわいい。

「……なんスか」

「大島君。私は素直になったし、おねだりもしたよね？」

「……そっすね」

「なにか、私に言うことない？」

キスだけでごまかされる気は全くない。

行動に出るのは早かったくせに、と笑みがこぼれてしまう。

彼が言葉に躓（つまず）いているうちに、真っ赤な耳元で囁（ささや）いた。

「私、大島君のこと、好きになっちゃったかも」

だからもっと、可愛いって言って？