彼女の周囲には私物と見られるものが散見しているし、部屋の奥の棚には友人とのツーショット写真が飾られていることから、たぶん女性の私室だろう。
私室を撮影場所にするのは、こういうえっちな動画に出演したり、配信したりする女性にしては珍しいと思った。
彼女の後ろにある可愛らしい壁掛け時計や、カーペットの上に置かれたテーブルは、私も愛用している家具メーカーが出しているものだ。
私と、年齢も趣向も、きっと懐事情さえ似ているであろう女性が、こんな動画を撮って晒しているーー。
そう思うと、女性の興奮が
『はぁ、はぁ……奥まで
女性は今度はサージカルテープを取り出し、挿入したバイヴが抜け落ちないように、テープでぐるぐる巻きにして腰に固定してしまった。
『ひぐ、ぅぅ……!バイヴが固定されてるから……力の逃げ場くて、ナカすごくゴリゴリされてる……っ!動画で、んっ、見た通りィ』
どうやら女性も別の「自分を壊すオナニー」の動画を見ているらしい。
しきりに画面を覗き込んで、やり方を確認しているようだ。
『あ、ン、もうイきそう……。でもまだ我慢、我慢しなきゃ」
女性は正座をして脚を開くと、それぞれの脚をサージカルテープでぐるぐる巻いて固定した。
彼女が反り気味の姿勢になったことで、スカートの中が丸見えになる。
テープで固定されたバイヴが激しくうごめいているのが見て取れ、私は思わず掌で口を覆った。
「え、えっちすぎる。私だったら我慢なんてできないかも……」
動画の中の彼女は、ヒクヒクと身体を震わせながらも、テーブルの脚に鎖部分を巻きつけた手錠のもとに這っていく。
『はぁ、んぅ……手錠で両手を拘束、して……』
女性は自分の細い手首を手錠に繋ぎ、自らの意思では身体を動かせないようにしてしまった。
『あああ……これで、電池が切れるまで……?こんな、あぁ……、耐えられないかもっ』
ごちゅんごちゅん、とバイヴが女性の最奥をノックする音が聞こえる。
粘つくいやらしい水音もひっきりなしに聞こえ、その音はどんどん大きくなっていく。
『イくっ!ああーーッ!イくイくイく……っ!』
女性が叫び声を上げながら、全身をビクビクッと跳ねさせた。
どんなに激しく身動いでもバイヴは抜けずに、深々と女性を犯したままでいる。
『ぉ、ひ、ぁぁぁ……!?イってる間も掻き回されるぅ!い、いつも、なら、止められるのにっ休めるのにぃぃッ』
のたうち回りながら快楽を逃そうとする女性は、しかし自らで自らを拘束してしまったため、どうすることもできずに絶頂するしかなかった。
『イキ穴ほじくられるの辛いィぃッ!ひぐぅ!あああああ……ッ』
女性は泣きながら続けざまに絶頂している。
私は動画を凝視しながら、熱くなった下半身に手を伸ばした。
ショーツの隙間から指を滑り込ませると、私のそこはとろとろになっている。
「すご……これが自分を壊すオナニーなんだ……」
いつの間にか、Viewer数は五桁を超えていた。
こんな獣みたいな浅ましい姿を、万を超える人間に見られるのはどんな気分なんだろう。
「自壊オナニーはちょっと興味あるけど……。他人に見られたら、私だったら人生終了って感じかな」
どこかの企業が仕掛けた、アダルト動画の宣伝なのかもしれないなぁ。
そんなことを思いながら画面を見つめていると、ふと、背後の壁掛け時計の時刻が現在時刻と同じであることに気がついた。
テーブルに置いてあるデジタルカレンダーも、今日の日付を映し出している。
「え!?これ、もしかしてLiveなの?」
いまこの時、この瞬間、こんなえっちなことをしてる人がいるなんてーー。
私の背をぞくぞくっとしたものが駆け抜ける。
「……私も、こんなふうに」
自分を壊すオナニー、して、みたい。
頭がくらくらするほど強烈に、そう思った。