お昼も済ませて話に夢中になっている時に、コーヒーカップを派手に倒してしまい、
2人に掛かった。
タオルで彼のトレーナーやズボンを拭いた。
すぐに洗わないと染みになる。
「脱ぎなさい」
「えっ、あ、はい」
「体にも掛かったでしょ。シャワーを浴びといで」
「いや、大丈夫です」
「入っといで!その間に汚れた所を洗っとくから」
………
………
あーあ。
せっかく顔を見せに来てくれたのに、バタバタしてしまった。
汚れた箇所を洗い、一段落した頃に浜本君がシャワーから上がった。
下着だけでは寒いだろうと思ってタオルケットを渡した。
「先生もシャワーを浴びてくるね。テレビでも見ていて」
シャワーを終えてコーヒーを煎れなおした。
コーヒー豆をミルに入れたのにスイッチを押し忘れている。
ドロップ用のペーパーが2枚重なっている。
今日の私はどうしたの?
何か変だ。
………
………
後ろを向くと、浜本君がタオルケットの匂いを嗅いでいる。
「なんか変な匂いがする?」
「あ、いや、先生の匂いが・・・」
「先生の匂い?」
「なんと言うか、優しくて温かい匂いです」
「難しい匂いやね」
「えーと、甘えたくなるような匂いです」