まるで乳首の神経そのものを愛撫されているかのような、今までに感じたことのない快感に真由美は身悶える。
乳首だけでの絶頂なんて今まで想像したことすらなかった真由美にとって、今のこの快感は理解が出来なかった。
それなのに、流れてくる快感はどんどん強くなり、乳首がたまらなく尖っているのを感じる。
いつもの何倍にも敏感になったソコに甘い快感がとめどなく流し込まれ、真由美の身体は絶頂した。
クリトリスのような激しいものではなく、身体全体が震えながら溶けてしまいそうな、わけのわからない絶頂に脳が混乱する。身体はその絶頂に悦び震え、びくっびくっと全身を小さく跳ねさせながら、真由美は恍惚とした。
「イッ、てる、イってま、すううっ……!」
「はい、ありがとうございます」
真由美がそう口走ると、女性はまた機械に触れる。
次の瞬間、新たな刺激に真由美の身体が飛び跳ねた。
乳首からの刺激はそのままに、クリトリスにも同じように快感が流れ込む。
それは刺激ではなく、快感の芯を直接舐められるような、暖かくておかしくなってしまいそうな程に気持ちが良い感触だった。
「ひっ、イ……っ!!こっれえっ、だめっ、だめすぐイッちゃううっ」
既に乳首への刺激で身体はすっかり高まっている。
クリトリスに快感を流し込まれた真由美の身体は、その数秒後にとろけるような絶頂へと飲み込まれた。
強烈な電流ではなく、まるでクリトリスから全身へと甘い蜜が流し込まれていくような、優しく、それでいて激しい絶頂だった。
「イッ、あっ、あっ、あ―――っ!イく、イっ、くいくいくいくっ……!」
ベッドの上で、真由美の身体がくねっている。
乳首とクリトリスから刺激を送り込まれ、もう何も考えられなかった。
ただただ気持ちが良くて、自分の身体じゃないみたいに勝手に動いてしまう。
「では、次に進みます」
女性の淡々とした声は、もはや真由美には届いていない。
絶頂したままバイブが動き始め、真由美のナカを突き上げた。
「あっ!あっあっぁっあっあっ!」
バイブの動きと一緒に、真由美の身体もびくびくと跳ねる。
じゅぽっじゅぽっとバイブに愛液が泡立てられ、トロトロと溢れた液体がシーツを色濃くしていた。
飲み込みきれなかった唾液が顎を伝い、紅潮した真由美の肌を伝っていく。
奥を細かく突き上げられ、もうイッているのかもわからなくなったまま、真由美は今までに味わったことのない快感へと飲み込まれていた。
「イッ、て、あっイく、イく、イく」
まるでうわごとのように呟きながら、真由美の身体が何度も硬直する。
絶頂が押し寄せてくると身体に力が入り、引くと同時に脱力する――それが短いスパンで何度も繰り返され、真由美はほとんどすすり泣くような声を上げながらベッドの上でのたうった。
「では最後です」
「あっ、は……っ」
押し寄せていた絶頂が、一瞬引いていく。
機械がとまったのだろうか、と思った瞬間だった。
「あ、~~~~~~~~ッッ!!!」
身体に取り付けられている全ての機械から、一気に快感が流れ込んでくる。
その状況を理解する前に身体は絶頂し、神経が溶けてしまいそうな快感が真由美を包み込む。
もう脳みそが理解できる快感の容量を超え、ただその瞬間の身体の反応を味わうことしか真由美には出来ない。
真由美の身体が飛び跳ねると同時に、女性は別の機械で時間を図り始めた。
機械から送り込まれる快感は止まることがなく、真由美は絶頂から降りてこられない。
全身に力が入って、そのままびくびくと震えている。
「イっ、とまんなっ、とまん、ないいっ……!」
絶頂から降りてくる間もなく快感を流し込まれ、絶頂したまま動けなくなる。
「ひいいっ……いっあ、あ、あ……」
バイブは腹の奥をトントンと突き上げ、クリトリスはぶるぶると震える。
直接神経を撫でられるような快感が乳首からは止まらず流し込まれ、真由美は息をするのもやっとだった。
「イっ……て、ますっ、ずっとイっ、イってるうぅ……っ」
気持ちが良い、気持ちが良い、気持ちが良い。
それだけしか考えられないほどに、ただただ絶頂し続ける。
「……はい、では終了します」
それからどれだけ経ったのか、一瞬とも永遠とも思える時間が過ぎた後、女性の声とともに機械は止まった。おそらく、決められた時間絶頂し続けたのだろう。
その瞬間、真由美の身体から力が抜け落ち、ベッドの上に崩れ落ちる。
「ご協力ありがとうございました、これで終わります。少し休んでください」
ぐったりとした真由美の身体から、女性は取り付けていた機械を外し、タオルケットをそっと身体にかけて部屋から出ていった。残された真由美はしばらくの間、絶頂の余韻でびくっびくっと震えていた。
………
………
………
「では、本日のお礼です」
「あ、ありがとうございます……!」
女性から手渡された封筒の中には、最初に言われた通りの金額が入っていた。
一日でこれだけもらえるなんて、本業のことを考えれば信じられない数字だ。
それに……こんなに楽しませてもらって、お金までもらえるなんて――
真由美の考えが女性に伝わってしまったのか、女性は笑った。
「もしよろしければ……これからもモニターを依頼させていただいても、よろしいでしょうか?お客様とうちのグッズは相性が良いようですし……お支払いも本日と同じだけさせていただきます」
「えっ、そんなっ、いいんですか!?」
言ってしまってから、途端に恥ずかしくなる。
まるでアダルトグッズが大好きな人間のようではないか。
「ええ、もちろんです。ぜひお願いします」
でも、それも間違っていない。
今日の体験があまりに良すぎて、個人的に購入させてもらおうと思ってしまったくらいだから……。
「こちらこそ、お願いします!」
真由美は女性に勢いよく頭を下げた。
もちろん金額もおいしいが、はやく次の機械を使ってみたくて仕方がない――
………
………
数日後、またモニターの依頼の連絡が真由美のもとへと届いた。
元々あった予定をキャンセルして、真由美は指定されたビルへと向かう。
その足取りは軽く、鼻歌を歌いながら、真由美の手はオフィスの扉を開いたのだった。