ラブラブ

仲直りエッチの暗黙ルール…

「…ただいま」

「おかえり」

一時間か二時間か、大して長くない時間で彼女は怒りから悲しみに表情を変えてきた。

転がるように感情が変わる彼女は面倒でいて愛しい。

「落ち着いたら、なんか…寂しくなって帰って来ちゃった」

こんな人騒がせな所も可愛いとすら思う。

少しうつむき気味に床を眺めながら彼女は俺の隣に腰を下ろしてきた。

「怒ってごめん」

「もう怒ってない?」

不安気に俺の顔を覗き込む彼女の髪を撫で頬にキスをすると玲奈は恥ずかしそうに笑いながらもっとしてと言うように擦り寄ってきた。

さらりと髪のかかる首筋に少し強くキスすると玲奈の体が小さく跳ねる。

「仲直りしようか」

「うん…しよ」

舌を吸いあうような激しいキスを繰り返していると本当にさっきまで喧嘩をしていたのかすら疑わしくなるしもしかしたら仲直りのSEXの為に喧嘩じみたことをしてみただけなんじゃないかとすら思う。

安っぽいドラマで女が男に無茶を言って愛情を確かめようとするようなお約束の展開のように。

息を荒らげた彼女が潤んだ瞳で「弘樹ひろき、好き」と普段は照れてあまり口にしない言葉を唐突に告げてくる。

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