学生もの

学校で彼氏にアレを見られたから、なりゆきで誘っちゃいました

「ね、ねえ、佐藤さとう君」

「は、はい」

急いで佐藤君のいるところまで階段を下りた私は、すぐにそう聞いた。

気まずそうに目をそらす彼。

「もしかして、見えた?」

「何が、ですか……」

一縷いちるの望みを託した私の言葉に、顔を真っ赤にしたままで答える彼。

「えっと、スカートの中身、なんだけど」

「ぱ、ぱぱぱ、パン、パンツの、ことですよね」

ああ。

これは、終わったかもしれない。

「いや、パンツじゃなくて」

「み、みみ、見えてない、ですよ!毛なんて!」

「見えてんじゃんっ!」

くずおれる私。

「ご、ごめんなさい!」

土下座する佐藤君。

「ち、違うの、これはね!」

「ぼ、僕、言いません、から……」

「ち、ちがうの!訳を説明させて……」

私は必死に弁解を試みる。

私は変態じゃない。

そう言いたいだけなのだが、この状況がはずかしくてなかなか落ち着けない。

私が何を見られたのか。

それを説明するには、時を少しだけ巻き戻す必要があるだろう。

時を、戻そう。

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