「じゃ、じゃあ」
彼はそういって、少し震える手で私のセーラー服のボタンを上から順に丁寧に外していった。
男子の留め方とは逆だからか、少し外しにくそうではあったが、すぐにボタンはすべて外れた。
彼は優しくセーラー服を脱がせていった。
私は少しドキドキしていて、シャツ越しでも分かるくらい、乳首が勃っていた。
彼はそれを見てか、顔をより一層赤くした。彼の純粋なところを見て、私は少しうれしくなった。
「めくって」
念を入れてスカートにインしていた裾を私は引っ張り出した。
彼はその裾に手をかけた。
「ちょ」
彼はめくりあげる前に、手だけを滑り込ませて、私のふくらみに手を添わせた。
驚いてしまって私は声を上げてしまった。
「先輩、とっても柔らかいです」
「ちょっと、恥ずかしいよ……」
見られる前に、彼のしなやかな指が触れたのだと思うと、緊張しないわけがなかった。
「これ、なんですか?」
「もう、わかってるくせに……」
彼は私の固く勃起した乳首をいじって、少しいたずらな表情をして聞いてきた。
いつもの少し自信なさげな彼はどこに行ったのか。きっとMなところがあるだろうと追っていたのに、全然違った。
むしろSらしい。これは困った。
「見ても、いいですか?」
彼は耳元で私にそうささやいた。
こんなテクニックを天然で使っているのだとしたら、とんでもないことである。
私の乳首が、そのささやきでもっと固くなってしまうのを感じた。
きっとこれは上級テクニックだと思う。
AVもしっかり見たことはないからよくわからないけれど、少なくとも私は、耳が性感帯だったなんて言うことは知らなかった。
彼はゆっくりと、私のシャツをめくりあげた。
私の少し寂しい胸があらわになった。ぎりぎりBに届かないくらいの胸。
友達の中でも、わりと小さい方だ。
「先輩、綺麗ですよ」
「は、恥ずかしいよ……」
彼の優しい微笑みとその言葉で、私はとろけてしまいそうになった。
「とっても綺麗です」
「ありがとう」
確かに、形には自信を持っている。
そして、色にも。乳首の色は、友達の中でも見ないくらい綺麗なピンクだ。
自分の体の一番好きなところといっても過言ではないかもしれない。
それに、乳輪もでかすぎず、小さすぎず、といった具合なのでバランスはいいと自負している。
だから、綺麗と言われたことは、恥ずかしかったけれど、素直に嬉しかった。
「先輩。綺麗です」
彼はそう言いながら、私の乳首に口を寄せた。
「あ、ま、待って」
そうはいったけれど、押しとどめる前に彼の口は私の乳首に到達していた。
「んんっ!」
私の体に触れる唇。
彼の唇は温かくて、柔らかくて、優しかった。
唇で挟むようにして、私の乳首を彼は口に含んだ。
そして、舌先が、それの先端に触れた瞬間、私の体に衝撃が走った。
「あっ!」
思わず声が出てしまった。
乳首の先端に触れるだけで、こんな衝撃を感じることになるなんて、私は知らなかった。
「どうしたんですか、先輩」
彼は少し驚いたような表情で私の顔を見上げた。
「だって、気持ちよくて……」
「よかったです」
彼はもう一度、温かくて柔らかい舌を私の先端に当てた。
それだけで、また衝撃は走る。これまで興味半分に自分で触ってみたこともあったけれど、そのどれとも違った。
もしかしたら、彼の愛情と欲望を、同時に感じることができるのも、この快感の理由かもしれなかった。