「あの」
このまま濡れるのもいいかも。このまま死んでしまえばいいのに。
「すみません」
ん?後ろから声が‥振り返ると若い男性が傘をあたしに差し出して声をかけてきたのだ。
「大丈夫ですか?風邪、ひきますよ?」
やりもくかぁ?にしても若いな‥‥。
「この傘あげますから、風邪ひかないように帰ってくださいね」
「‥‥‥一人暮らし?」
「はい」
「一晩泊めてくれない?」
「え」
「行く場所がなくてさ。」
誰でもいいい。
とにかくあたしを安心できる場所に連れてってほしい。
「いいですよ。身体の相性がよかったら何泊でも」
………
………
………
「っぁあ、んっ」
「まだまだですよ」
あたしは、いったいなにをしているんだ!?
気が付けば名前も知らないこの男性とセックスをしている。
しかも身体の相性は悲しいことに旦那より良すぎる。
こいつ‥‥慣れてるな。
………
………
「なにか考え事ですか?」
「!」
「なるほどー。まだまだ感じたいんですね?」
「ちょ、まって」
「待てません」
ニコニコとした満面の笑みを浮かべて、この男性はあたしのクリトリスをまた撫でる。
「っ、ぁ、あぁ、ぁあ、ダメだって‥‥‥」
「それはいいってことですねー」
どんどんこみ上げてくる快感に溺れそうなあたし。
「まだ指も入れていないですよ。クリトリスだけでこんなにだらだら愛液流しちゃって」
「ぃ、‥‥‥もー!!」
「そろそろ入れてほしいですか?」
「え‥‥‥その‥‥‥」
「そうしたら‥‥‥」
そういってあたしの耳元に息を吹きかける。
それにすら、あたしは感じてしまうのだ。